BESTビジネス 3年無償ホームページのご利用はこちらから

〒640-8262
和歌山県和歌山市湊通丁北2-13TKCビル

営業時間:9:00~17:30
定休日:土曜・日曜・祝日


  ご相談対応地域

和歌山県、大阪府全域対応可能です。


田中康麿会計事務所は
TKC全国会会員です
TKC全国会
TKC全国会は、租税正義の実現をめざし関与先企業の永続的繁栄に奉仕するわが国最大級の職業会計人集団です。
近畿税理士会所属

所長からのメッセージ

毎月更新!

「国の支援事業は?」 平成30年 7月号

 次に国の補助金でやれる事業は何かと言いますと、先月号で紹介した事業が、経営が比較的芳しくない企業が、金融機関と会計事務所の協力を経て、経営改善を行う事業に対する補助金制度であったのに対して今は、まだ金融機関の助成もいらないが、将来のために、経営助言を受けて行きたいという企業のために、出来たのが「早期経営改善計画策定支援事業」です。これは、今無借金の企業でも利用できる事業で、税理士事務所だけとタッグを組み、経営改善を行っていく制度です。これも国の助成金がついていますので、より使いやすい制度(金融機関の協力はいらない)となっています。
 ところで、こうして会社が内部留保を増やし、着々と健全経営に向かうと、一つの問題が出てきます。それは自己の株式の価値が上昇し、相続のときには、多大な相続税を払わなければならず、それにより会社が立ち行かなくなるという皮肉な結果になってはなりません。そこで国は、この事態を避け、安心して、次の世代へと経営が移行できるようにするために出来た制度が「特例事業承継税制」です。簡単に言いますと、100%親の株式を後継者に無税で引き継ぐことが出来る制度です。これを活用するためには、あらかじめ平成35年3月末日までに、届け出ておく必要があります。詳しくは、この紙面では、書き尽くせませんので、当事務所の担当者まで、お願いいたします。
 また他にも助成金として「IT導入補助金」があり、TKCシステムの新規導入コストの1/2(上限50万円、下限15万円)を補助するという国の制度です。是非この機会に、TKCシステムの導入をされていない企業様には、お勧めします。
 そのほかに、補助金支給には関係ありませんが、TKCでは金融機関への決算書提出に関して「TKCモニタリング情報サ-ビス」という制度があります。当事務所が貴社に代わって金融機関へ決算書等を電子デ-タで提供するというものです。貴社のメリットとしては、決算の度に、金融機関に決算書を持っていく手間が省けることや普段から情報を開示しておくことで、円滑な資金調達が出来、金融機関からの評価も高めることが出来ます。TKCで対応できる金融機関は、紀陽銀行を除く、和歌山にあるほとんどの金融機関です。 是非この制度もご検討ください。

「内部留保とは?」 平成30年 6月号

 最近「内部留保」という言葉が新聞紙上で見かけるようになりました。そしてそれは、何も現金が貯まっているのではないということも。内部留保とは、企業の純利益から税金、配当金、役員賞与などの社外流出分を差し引いた残りで「企業の儲けの蓄え」のことで、貸借対照表で言うと、自己資本(資産-負債)の中の、資本金を除く各種剰余金の合計ということになる。資産には現預金のほかに、不動産やその他、もろもろの資産があり、それから負債つまり買掛金や借入金等返済を要するものを差し引いた結果のもので、具体的に現預金の残高ではありません。ところが政府は、企業は、内部留保して溜め込んでばかりいないで、使って欲しいと思っている。それで日銀の掲げる物価上昇率を2%アップしたいとも。しかし、本来大企業は、内部留保をせず(正確には内部留保のうちの現預金部分)、先行投資に回し、事業拡大したいのですが、先が不透明で何に投資すべきか迷っているのです。結果、内部留保が増えるということになります。大企業は自己資本比率(自己資本÷資産×100)が60%を超えているのがほとんどです。(ただし、金融、保険業はその特殊性により低い!9%程度、国際基準は8%)
 ところで貴社の自己資本比率が何%か、ご存知でしょうか?中小企業は、せめて40%になるまで、がんばって欲しいものです。(TKC指標の全産業平均では27%)しかし、これを達成するには、利益を出し、税金を支払わねばなりません。その結果として残っていくものが自己資本になるのです。でも、税金を払うのはいやだからと、必要でもないものを購入して無理に赤字とする。節税だと称して!でも、この考え方はやめて頂きたい。よくロ-タリ-とかライオンズかに入っている人が、奉仕、奉仕と唱えているが、その実、自分の会社は、節税と称して赤字とし、税金を払っていない人も多い。本当の奉仕は、税金を払うくらいの会社にしなければならないのに・・・。自分の会社の体力を無理に奪い去っている。黒字にし税金を支払い、結果、内部留保の「蓄え」をする。これが健全な会社なのです。とはいえ、本当に無駄をなくしても、業績が芳しくない企業も多くあります。その方策として、国の「中小企業経営力強化支援法」の活用があります。「経営革新等支援機関」(当事務所も認定されています)の協力を経て(会計事務所と金融機関の両方)税務や財務の面から税理士の経営助言を受ける。この支援に要する費用が、国からの補助金で行えるという制度の活用です。                                  (次号に続きます)

「公僕とは?」 平成30年 5月号

 最近は、官僚の週刊誌沙汰、国会沙汰になることが多すぎる感がする。
発端となったのは、森友学園の問題、死者まで出たこの一件。文書書換、文書削除(虚偽公文書作成罪?)だけでなく、理財局長時代の国会答弁では、政府の弁護に終始し、その後、国税庁長官となった、佐川宣寿氏。国税庁長官時代の国会答弁では、これまた答弁拒否を繰り返した。また加計学園では、柳瀬唯夫元首相秘書官。政府は、証人喚問には応じないが、参考人招致なら応じるという。嘘を言うのはいいが、本当のことを言われては困ると言っているようなものだ。
 次は、ハレンチ発言疑惑の福田淳一事務次官(辞めたが)、事務方のトップだった。
 こうも矢継ぎ早に、官僚の各種疑惑が出てくるのも珍しい。官僚は、公僕と言われてきた。つまり、公衆(国民)に奉仕する人-と辞書にもある。国民の方を向いて仕事をするはずなのだが、到底そうとは思えない。
 その原因は、どうも人事権が官僚サイドから内閣主導へと移ったことが、一つの原因とも言われている。内閣人事局が2014年に創設され、首相官邸が府省幹部の人事権を握るようになったことだ。官邸は、今まで通り、ほとんど官僚から挙がって来た人事を、そのまま採用していると言っているが、そうとも思えない。今は安倍一強時代だ、それが忖度(そんたく)を生み、官僚が国民の方から官邸の方へと意識が移ったとしか考えられないのだか、如何でしょうか?
 ビジネスで言えば、お客様の顔を見ないで、社長の顔色ばかり観る社員のようなもの。
こういう会社なら、すぐ潰れてしまいますが、国家は潰れないのだろうかと心配になってくる。
 ユダヤのことわざに「金を失うのは、人生の半分を失うことだ。しかし勇気を失うのは、人生の全てを失うことだ」とある。官僚の退職金が話題になっているが、5千万円が多いのか少ないのかの問題ではなく、この金すべてを失っても人生の半分だ。しかも、もう半分は終わっている。官邸に逆らうという勇気はないのか。全てを失うよりは、ましではないのか?官僚諸君、もう一度、新人で入った時代を思い出し、奮起して欲しいものだ。

「平成30年度税制改正案」 平成30年 4月号

 平成30年度の税制が改正で、我々に関係しそうな部分を以下に記してみます。
Ⅰ.事業承継税制
 非上場株式等に係る贈与税・相続税が100%納税猶予出きる制度が創設されます。
 平成30年1月1日から平成39年12月31日までの贈与税等が対象となる。
Ⅱ.中小企業における所得拡大促進税制の改組(平成30年4月1日~33年3月31日開始年度)
 基準年度(平成24年度比)との比較要件が撤廃され、簡素化が図られます。
 要件は①給与等支給総額が前年度以上→基準年度との比較要件を撤廃
    ②平均給与等支給額が前期より1.5%以上増加していること
 税額控除は、給与等支給増加額(当期-前期)×15%(法人税額の20%が限度)
Ⅲ.個人所得課税の見直し
1.所得税、住民税において給与所得控除、公的年金等控除の引き下げ及び基礎控除の引き上げです。
 ①給与所得者の収入から控除される給与所得控除が一律に10万円引き下げされると共に、
  控除の上限が195万円(年収850万円超)に引き下げられます。
  (最低控除額が65万円から55万円になる)
  ただし、基礎控除が10万円引き上げられるため、年収850万円以下の場合は税負担は変りません。
  給与所得控除は段階的に引き下げられ、850万円超では、一律195万円となります。また基礎控除も、
  合計所得金額(給与所得控除後の金額)が2400万円以下の場合は48万円(住民税は43万円)ですが、
  段階的に減額され2500万円超になると、この控除の適用はなくなります。
 この制度は平成32年分以後の所得税(住民税は平成33年度分以後)から適用です。
 ②公的年金等控除額も一律10万円引き下げ、1千万円超2000万以下は20万円、
  2000万円超は30万円引き下げられます。
2.青色申告特別控除(控除額65万円分)の要件の見直し
 ①個人事業者が正規の簿記の原則による会計記録(貸借対照表等の作成)のみでは65万円が
  55万円となります。
 ②ただし、次の要件を満たしていれば65万円控除できます。
  電子帳簿保存法の適用を受け、電子帳簿で保存しているか、または電子申告により確定申告書等を
  期限内に提出していることです。よって当事務所では、この規定に適応していますので、今までどおり
  65万円の控除は出きますのでご安心ください。
  この規定は平成32年分以後の所得税(住民税は平成33年度分以後)から適用されます。 

「トップアスリ-トって!」 平成30年 3月号

 いま韓国の平昌で行われている冬のオリンピック、スピ-ドスケ-ト女子、1000mで、0.26秒差で銀、500mで0.39秒差で金を獲得した、小平奈緒選手、本当に、0.01秒の争いの世界、でもその差は選手にとって、見える景色が違ってくるのだ。
 ところで、オリンピックは政治、思想は持ち込まないのが原則、だがこの大会ほど、それが持ち込まれた大会はない。北朝鮮のオリンピック撹乱だ。
 さて、今回も日本人の活躍は目を見張るものがあり、メダルの一番多かった長野の10個を超え13個となった。羽生結弦、小平奈緒、スピ-ド団体のパシュ-トに高木姉妹、そして最後の種目マススタ-トで姉妹の姉高木菜那が意地を見せ、金を4個とし、これらを筆頭に皆がんばりました。その感想も、アスリ-トならではの言葉である。まず、羽生だが、いままで「負けず嫌いでは誰にも負けない」と言っていたが、今回怪我で思わぬブランクがあったが、「順風満帆なら金はとれなかった」と言い、また「ソチ五輪の時と違って非常にたくさんの思いを込めて金メダルを取りに行った。思い描いていたメダルをかけることが本当に幸せ」とも言った。また、小平は、「完璧なスケ-トって一生出合えないと思う、すごく毎日が新鮮」ですと言い、今回「頂点に立って、みんなが見ていた景色をみることができました」と。また高木姉妹は、お互いにとっての嫉妬心が原動力だったと。さて、過去にも、トップアスリ-ト達の数々の名言がある。ちょっと列挙してみます。
 ○吉田 秀彦(1992年バルセロナ柔道78㎏級金メダル)
  もし、本当に強くなりたいなら、本当に強い選手の真似をしてみるといい。
  最初はただの物真似でもいい、それを繰り返すうちに、自分の形になっていくものです。
 (これを実践した人がいる。今回ジャンプで優勝したノルウエ-のルンビ選手、
  高梨沙羅選手のビデオを何回も観て、研究したらしいのです)
 ○内村 航平(2011年世界体操で個人総合三連覇を達成)
  世界チャンピオンでいるためには、世界で最高の練習をしなくてはならない。
 ○遠藤 幸雄(1960年ロ-マ、64年東京、68年メキシコ大会、体操で計5個の金メダルを獲得)
  私の涙は、金メダルの涙ではない。自分に勝てた感動の涙です。

「iPS、AI、そして?」 平成30年 2月号

 山中教授がiPS細胞でノ-ベル賞受賞してから、その開発は目覚しい。筋肉が萎縮する病気に対しての研究や、自分のではなく、他人のiPS細胞を使って網膜の病気を治療する臨床研究が行われてい
る。またパ-キンソン病の研究等様々な病気に、今まで不可能と思われてきた病気の治療が可能になる時代が着々と現実に向かっている。科学の進歩は、驚異的である。
 驚異といえば、AI(人工知能)もそうだ。ここ最近新聞にAIという二文字が出ない日はないといっても過言ではない。ソニ-が犬型ロボット「aibo(アイボ)」を発売するという。これにはAIが使われ、日々犬が進化していく。また日本電産では、介護向けロボを開発するという。これもAI利用によるものだ。価格は400万円弱だと。日立製作所は、国内で初めて尿で乳がんや大腸がんを見つける技術を確立したほか、島津製作所もAIを活用してガンを2分で判別できる装置を開発した。本当に、もうAIは人間を超えている。また自動運転でのAIはAIが事故を起こしたとき誰の責任かという問題が出てくる。だが、AIが学習を重ね、人間が善悪の判断をするのと同じような情報処理が可能になれば、AIも刑法の対象(主体)となりうる可能性もあるという。正にロボットが人間と同じ立場に立つ瞬間である。
 次に話はガラッと変って経済の話ですが、今株価は上昇し、アメリカでは連日最高値を更新している。しかし、その一方、帝国デ-タ-バンクの大阪支店発表によると2017年の近畿2府4県の倒産件数は前年比8%増の2174件(負債1千万円以上、法定整理)とリ-マン・ショック直後の09年以来8年ぶりの増加に転じたと。訪日外国人客が増えて消費が上向き、地価も上昇傾向にある近畿だが、こうした恩恵が得られない事業者がいる現状も浮き彫りになった。17年の負債総額は71.1%減の2244億3千万円で、デ-タが比べられる00年以降で最も少なかった。100億円以上の負債を抱えての倒産もゼロだった。個人経営が全体の41.2%を占めるなど小規模事業者が増える傾向にある。業種別では、サ-ビス業が全体の31.6%と最多で、なかでも飲食店10.7%が目立つ。ただ、上場企業の倒産は4年連続ゼロだった。人手不足による人件費の上昇も経営を圧迫している。中小企業では、人件費のコスト高を売上に転嫁することができにくく、建設業は8年ぶり、機械も5年ぶりに倒産が増えた。
 好景気という裏には、こうゆう中小企業の犠牲もあるのだ!

「今年の世界情勢は?」 平成30年 1月号

 新年始めにいつも思うことは、世界が平和で、そして家族がまた一年平穏に過ごせますように!と願うことである。そのために神に念じたり、仏を拝んだり、初詣とやらをやっている。これは皆様も同じだと思いますが。
 さて、今年は?世界は?、まず一番に心配なのは「北朝鮮」の動向、そしていま一つは、「中東」つまり「イスラエル」と「パレスチナ自治政府」との問題だ。どちらも、アメリカのトランプ大統領が係っている。北朝鮮と戦争になるだろうか?なったら日本に核が落ちるのか?と。ソウルでは、市民の300%の核シェルタ-が用意されているという。日本はというと、0.2%程度だと。イスラエルとパレスチナも表面的に平穏であったものを、あえて自国民の人気取りに、トランプ大統領は、その水をかき回し、あえて戦争の火種を作ってしまった。
 いつも思うことだが、世界の指導者達は全員、宇宙に行って、そこから地球を観てもらいたいと思う。なんと小さな星、その星の中で、我々は何とつまらない争いをしているのかと悟って欲しいからである。アメリカが打ち上げていた衛星が、昨年何万光年先に惑星があり、その惑星は、残念ながら灼熱で、生物が住める環境ではないと発表した。しかし、地球と同じ星が、宇宙のどこか先にあるかも知れないと。そう想像するだけでも、楽しいものだし、また、惑星の中でいかに小さい星、地球であるのかと。その地球の上で、人間という生物が争っている。つまらないことだと、世界のすべての人が考えて欲しいものである。将来、AI(人工知能)の発達で、ロボットが人間に代わって全てのことを行う、昔マンガでみた世界が広がってくるかも知れない。そうなれば今度は、ロボット同士が争うのだろうか?
 争いは、2人集まれば起こってしまう。この小さな地球上の全ての人類が、争いもなく平和で、幸せな生活は、到底無理なのでしょうか?理性があるという人間だが、いかに愚かな生物だなあと思うことが多すぎます。
 今回は、念頭にあたり、経済でも、経営でもない話になってしまいましたが、今年1年世界平和と、皆様の安寧を祈りたいと思います。

「親友とは?」 平成29年12月号

 先月号は、「排除」について書きましたが、またまた今回も単語解釈です。それは「親友」という言葉です。
 安倍首相は、アメリカの大統領に、トランプ氏が当選するやいなや真っ先に訪問し、共通のゴルフを楽しみ、今では世界のどの国の首脳より親しくなり「親友」の仲になったと自負している。かって、ロナルド・レ-ガン大統領と中曽根康弘首相が、キャッチボ-ルをしたことから、「ロン・ヤス」と呼び合う親しい関係になった。また、その後では、ジョ-ジ・W・ブッシュ大統領が、日本を訪れたとき当時の小泉純一郎首相は、今まで例のなかった初の西麻布にある「居酒屋権八」で首脳会談が行われ、ブッシュ大統領との距離が縮まったと言われている。
 この過去2人の首相に負けじと安倍首相も、トランプ大統領に近づき「親友」と自負するまでになったとされているが、世界の目はかなり冷ややかである。過去オバマ大統領が決めてきたTPPからの脱退、そして地球温暖化に危機を感じて世界の主要国が決定した「パリ協定」からも、あっさりと離脱を表明し、アメリカ・ファ-ストを掲げるトランプ氏に接近する安倍首相は、ただの追従としか映っていないのでは?
 今回もAPEC首脳会談に行くついでに(?)日本、韓国、中国を訪問した。日本では、またゴルフから始まり2泊3日の日程、韓国は1泊2日、中国は2泊3日、この日程のためか韓国の文在寅大統領は、夕食会に独島(日本名:竹島)近海で採れた独島エビをメニュ-に、また元慰安婦を招待するなど、今回トランプ大統領の訪問には関係のない「竹島、元慰安婦問題」を持ち出し、あえて日本を挑発する行動をとった。日・米・韓が結束して、北朝鮮問題に当たることを確認するために訪問したはずのトランプ大統領に冷や水を浴びせかける韓国大統領の心は自身の不満を自国民の人気取りに利用したようだ。
 ところで、話は反れてしまったが、元に戻して「親友」と呼ばれて来た過去の大統領と首相、そして今回のトランプ・安倍両首脳、この政治家同士が果たして「親友」なんてなれるものだろうか。国民の意志、国の利害を考えずに、ただ「親友」という名のもとに、いいなりになれる訳がない。例によって「親友」とは辞書には「親しい友人」とある。派生語として、「心から理解し合える友人」の事を「心友」、「信じ合える友人」の事を「信友」がある。「親友」の定義に8つのポイントを掲げているネットもある。
①言葉がなくても通じる②気を使わない③お互いのことは何でも知っている④涙を流せる⑤悩みを親身になって聞いてくれる⑥無人島に持っていくもの⑦彼氏、彼女より大事に思える⑧親友だよね-って確認しなくていい
 さて、政治家同士の「親友」は、この8つに入っているのか。また、心友、信友でもあるようにも見えないが?政治家の本音はわかりません。

「言葉の重み」 平成29年11月号

 先月の衆議院選挙、これほど言葉の怖さを思い知らされたことはない。言わずと知れた小池百合子東京都知事、かつ「希望の党」代表の9月29日の発言だ。民進党の前原代表から全員希望の党への受け入れを申し入れたとき、「排除」という言葉をニコニコしながら語った。「排除」とは、「不要と捉えられた物を取り除く作業を指す」。また「おしのけて取り除く」[例;抵抗するものを排除する]と辞典にはある。
 だが使い方では、こうも国民に、またマスコミに否定されたことはない。発言した本人も、その反響にびっくりしたことであろう。「排除」の意味が「上から目線」「おごり」また「何様だ!」とか「独裁者」というイメ-ジを植えつけてしまった。小池氏は、こうゆう人格の持主だと、人格まで否定されてしまった。言葉は、恐ろしい。失言と言いながら、失言を繰り返す大臣にしても、いかに取り消しても、もうその言葉は、消せない。いかに謝ろうと、本音発言に違いないのだ。
 小池氏も、野望を持っていたであろう日本の総理大臣の夢は厳しいものになった。民進党にしても、その中身が露呈した。考え方の違う議員の集まりだった。それも4つの党に分裂してしまった。よくもまあ、こんなに考え方の違う議員達が、いままで一緒にいたものだとあきれてしまう。
 ところで、話は変わるが、私は歌でも、とくに演歌が好きだが、その理由には、勿論メロディ-も好きだが、一番は、歌詞である。あの短い歌詞の中に、すべての情景が表現されていることだ。作詞家は、大したものだと、いつも感心している。
 その一つの例だが、北島三郎の「竹」という歌詞、ご存知の方は少ないかも知れませんが、次に一節を書いてみる。とくに一番の歌詞である。
     雪の降る日も、雨の日も  竹は節目で 伸びてゆく
     人もまた 己の道の一里塚 確かめながら行けばいい
     そこに出逢いも 彩りも ああ・・粛々と行けばいい
 竹は、筍として土から芽を出し、節目を作っては、天に向かって伸びてゆく。またその過程で太くなり、雨、風にも負けない強い一本の竹となっていく。人も、竹の如く、年とともに節目を作り大きく育ってほしい。ということか。と思いながら唄っている。
 日本語は、美しい言葉が多いが、使い方では途方もない運命を辿ってしまう。言葉の「怖さ」をつくづくと感じた、今回の選挙であった。

「がんという病気」 平成29年10月号

 今回は病気、特にがんについて述べてみたい。私、先日肺検査、胃及び大腸内視鏡検査、ピロリ菌検査、C型肝炎検査、血液検査等検診に行ってまいりました。幸い昔から持っている胃潰瘍以外悪い症状はありませんでした。胃潰瘍は、ちょっと心配ですが。
 今話題になっている「小林麻央さん」の乳がん治療、医療ミスと言われていますが、乳がんは、女性がかかるがんの中で最も多く、乳がんだけで交通事故の二倍以上の方が亡くなっていると言われています。乳がんにかかる人は、この40年で約7倍増加しています。理由としては食生活の欧米化、少子化で妊娠経験が少なくなっていることなどにより、乳腺の女性ホルモンにさらされる期間が長くなっていることが挙げられています。欧米では乳がん検診を徹底することで死亡率が減っています。米国では8割の人が受けている乳がん検診が日本では4割程度です。乳がんは56%が自己触診で見つかることがあるとか。検査には、マンモグラフィ検査がありますが、40歳前の人は乳腺が密なため、しこりを見つけることが難しく、40歳以下では、超音波検査、精密検査をお勧めします。
 がんは早期がんの段階では9割以上が完治し、全体でみれば6割が治ると言われています。がんは感染することはありません。しかし、細菌やウイルスへの感染が原因でがんになることがあります。日本人の発がん要因の約2割(欧米は5%)を占めています。
○胃がん-ピロリ菌への感染が主な原因、衛生環境の悪い時代に生まれた現在60歳以上 の人の7~8割が感染していますので慢性肝炎のある人は検査を受けて見ましょう。
○子宮顕がん-性交渉による「ヒトバビロ-マウィス」への感染が原因。20~30歳に急増、性経験のある8割近くが感染経験をもって、そのうちのごく一部のケ-スががん を発症します。
○肝臓がん-原因の約8割が血液などを介して感染する「肝炎ウイルス」です。輸血の血液などからウイルスを取り除くことで防ぐことができます。中高年以上の人は、以前受けた医療行為により感染する可能性もあるので一度肝炎ウイルス検査を受けてみましょう。
 またタバコやお酒はダメです。肺がんですがタバコの煙には、ベンゾピレンを始めとする発がん物質が含まれています。肺だけでなく、発がん物質は全身に運ばれ、すい臓がん、肝臓がんなどの発症を高めます。タバコがなくなれば日本人男性のがん死亡全体の約4割がなくなると言われています。またタバコはがん以外にも、心臓病(心筋梗塞)や脳卒中を引き起こします。喫煙は寿命を約10年縮めるのです。またお酒を飲むと顔が赤くなる人、二日酔いがひどい人は、アルコ-ルに由来する発がん性物質を十分分解できない証拠です。飲み過ぎは危険です。(アルコ-ル性肝炎、食道がん)飲めない人は飲まないこと!顔が赤くなる人が3合以上飲むと食道がんのリスクは10倍、最悪は同時にタバコを吸う人、リスクは30~70倍以上にもなります。気をつけましょうね!

「中小企業における助成金」 平成29年 9月号

 企業に対して、各種の助成金制度があり、大、中小企業両方にありますが、今回は、お勧めの主な助成金制度を中小企業に限定して説明いたします。
(1)正社員への転換制度
   有期契約のパ-トタイマ-や契約社員を、正社員や無期契約に転換させたときに、
         キャリアアップ助成金(正社員化コ-ス)※<>は、生産性の向上が認められる場合
(例)*契約社員から正社員に転換した場合 一人当たり57万円<72万円>
   *無期契約のパ-トタイマーから正社員に転換した場合 一人当たり28.5万<36万円>
(注)正社員や無期契約に転換する規定は公表され、就業規則の変更と管轄の労働基準監督署
   への提出、届出が必要です。ただし、1年度1事業所15人を限度。
(2)無期雇用への転換制度
   50歳以上かつ定年年齢未満の有期契約社員を無期雇用に転換させたとき
   *65歳超雇用推進助成金(高年齢者無期雇用転換コ-ス)
    一人当たり48万円<60万円>ただし、1年度1事業所当たり10人を限度。
(3)人事評価制度・賃金制度の整備
   人事評価制度・賃金制度を整備にすることを通じて、生産性の向上、賃金アップなどを
   行ったとき
   *人事評価改善等助成金 制度整備助成 50万円 目標達成助成 <80万円>
(4)出産・育児・介護による退職者を復職させたとき
   妊娠、出産、育児、介護を理由として退職した者が、復職できる再雇用制度を導入し、
         実際に採用したとき
   *両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コ-ス)
    ①再雇用1人目 継続雇用6ケ月後 19万円<24万円>
    ②再雇用2~5人目 継続雇用6ケ月後 14万2500円<18万円>
(5)会社が従業員に職業訓練を受けさせたとき
   *キャリアアップ助成金(人材育成コ-ス)off-jtの場合 賃金助成1時間760円<960円>
       *人材開発支援助成金(特定訓練コ-ス)  off-jtの場合 賃金助成1時間760円<960円>
     *人材開発支援助成金(一般訓練コ-ス)  off-jtの場合 賃金助成1時間380円
   *労働移動支援助成金(人材育成支援コ-ス) off-jtの場合 賃金助成1時間900円
ただし、これら助成金を受給するためには、労働保険、社会保険に加入していることが前提です。また※<>生産性向上の要件は、助成金の支給申請を行う直近の会計年度における「生産性」が、その3年前に比べて6%以上伸びていることです。生産性=[営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課]÷雇用保険被保険者数

「国税庁長官とは?」 平成29年 8月号

 私は、日々税にかかわる仕事をしている。税務署の調査があれば従う義務があり、調査拒否は不可能だ。調査中、資料が紛失していれば、無いことを理由に、納税者に不利となる。資料は7年(現在適用分は9年)保存しなければならない。
 この税をつかさどるトップが国税庁長官である。このたび報道で、その役職についたのが「佐川宣寿」氏という人。財務省理財局長で、過去大阪国税局長や、国税庁次長を歴任したエリ-トである。テレビで森友学園の件でたびたび答弁に立った人物である。ここからは、朝日新聞朝刊7月5日号社説をそのまま引用させていただきます。
『大阪府豊中市の国有地はなぜ、周辺と比べて9割安で森友学園に売られたのか。安倍首相の妻昭恵氏を名誉校長とする小学校の建設用地だったことが、財務省の対応に影響したのではないか。森友学園問題では、国民の財産を巡って不透明で不公平な行政が行われたのでは、と問われ続けている。佐川氏はどう答えてきたか。森友との交渉記録については「売買契約締結で事案は終了しているので破棄した」などと繰り返し、職員への調査を求められても「いちいち指摘を職員に確認することはしていない」と突っぱねた。国会議員とその背後にいる国民に真摯に向き会う姿勢からほど遠かった。国税庁は524の税務署を持ち、5万人余りの職員が日夜、個人や企業の金の動きに目を光らせている。国民から税金を徴収する権力は絶大で、税金を使って政策を行う他の役所以上に説明責任が求められる。その組織のトップに、国民へ説明を拒絶し続けた人物をすえる。理解が得られるとは思えない。麻生、菅両氏、そして安倍首相どう考えているのか。佐川氏のかたくなな態度の背景に政権の意向や指示があったとの見方が多い。今回の人事についても「森友問題で政権を守った論功行賞」との向きもある。』と解説している。野党は批判しているが。
 私たち納税者が、書類は破棄した!社員に確認する必要はない!等と調査で答弁しても通用するはずがない。まさに、行政の現場と佐川氏の態度とは真逆である。
 調べない。説明しない。押し切る。現在の税務行政が国民の信頼に依拠していることを思うと、これでは、新長官の下で、正しく納税にご理解が得られるがどうか不安となる。

「改正民法(債権法)成立!」 平成29年 7月号

 民法改正に関しては26年2月号に、そして「民法改正法案提出」として平成27年3月号、27年8月号と掲載し、連帯保証人と消滅時効について、少々詳しく掲載させて頂きました。そして、やっと、5月26日参議院を通過し、約120年ぶりに債権関係規定(債権法)が成立しました。公布から周知期間を経て3年以内に施行となります。改正案提出から2年を要しました。それでは今一度、要点を整理して書いて見ましょう。
 ①消滅時効の統一
  飲み屋のツケを払ってくれない、1年が経ち請求する権利がなくなってしまう。現在、未払金の返還請求期間の消滅時効は10年。だが飲食代は1年、弁護士報酬は2年とバラバラの短期消滅時効だ。これを原則「権利を行使できると知ってから5年」に統一する。
 ②法定利率の引き下げ
  金銭貸借などの契約を交わした当事者同士が金利を特に決めなかった場合に適用される「法定利率」が現在は年5%の固定金利だが、超低金利が続く実勢と乖離が生じているので、これを年3%に引き下げ、3年ごとに1%刻みで見直す変動性を導入する。
 ③連帯保証人制度の見直し
  中小零細企業への融資で、保証人になった親族や知人らが自己破産に追い込まれる例も多いため、こうした悲劇を防ぐため、第三者が保証人になる場合は、公証人による自発的な意志確認が必要となる。
 ④敷金の返還
  賃貸アパ-トを撤去するとき、敷金を返してくれないなどのトラブルが多い。これは民法には規定がなかったので、今回の改正で「敷金返還のル-ルを新設。通常使用による壁紙の痛み等は、借主に修繕費を負担する義がないとした。
 ⑤約款              
 長文で細かい内容を十分に確認せずに契約してしまい、後から不利な内容に気づく事例が多かったが民法には、この規定がなかった。そこで、規定を新設し、消費者に一方的に不利な条項は無効とした。

「振替休日と代休の違いは?」 平成29年 6月号

 ヤマト運輸だけでなく、次々と企業で残業手当の未払いが出できています。残業手当は単に労働時間が延びたことによる支払だけではありません。割増賃金といって時間を超えなくても支払を必要とする賃金もあります。その例が代休と振替休日です。この両者「似て非なるもの」であり、その要件や考え方、割増賃金等はすべて異なります。取扱いを間違えると、未払賃金が発生してしまうおそれもあります。
「休日」には、大きく分けて「法定休日」と「所定休日(または法定外休日)」があります。「法定休日」は労働基準法35条で与えることが義務付けられている毎週1日、または4週間に4日の休日を指し、「所定休日」は法定休日以外の企業独自で定めた休日を指します。「法定休日」に労働させた場合は休日労働割増賃金(35%)、「所定休日」に働かせた場合は、時間外労働割増賃金(25%)の支払いが必要です。
 本来「休日出勤」と言えば「法定休日」を指します。なお、週休2日制等、1週間に休日が2日以上ある場合に、週のうちどの日を法定休日にすべきか特に法律に規定はなく、会社が任意に設定できます。しかし、具体的に就業規則等で特定しておくことがトラブル回避に繋がります。
 また「振替休日」とは、1週1日または4週4日の休日を確保したうえで、就業規則等ですでに決まっている休日と他の勤務日とを事前に交換する、一時的に労働条件を変更する制度です。この場合、休日と勤務日が単に入れ替わっただけなので「休日労働」という概念はありません。このため、同じ週での交換であれば、原則出勤した日に割増賃金は発生しなく、交換して休んだ日に対しても賃金が控除されることはありません。もっとも振替休日は、就業規則等に規定し、運用しなければなりません。ただ休日の振替を翌週以降にすると、勤務が週40時間を超える場合は、その超えた分25%の割増賃金が必要です。「代休」とは、事前に交換する休日を指定しないうちに休日出勤させた場合、それ以降の特定の出勤を代償として休みにすることをいいます。代休は法律で取得を義務付けられてはいませんので、休日出勤があったからといって、代休を与える必要はありません。ただし休日に働くということで時間外(休日)労働割増賃金の支払いが必要です。代休を取得した日は無給でかまいませんが、反対に所定休日に休日出勤した日は、週40時間を超える時間数について25%の割増賃金が加算され、法定休日に出勤した日は、35%の割増賃金が必要です。
 振替休日や代休の制度を取り入れていれば、通常、時間外労働が発生しない企業であったとしても、この時間数を見込んだ36協定の締結が必要となりますのでご注意ください。
                                       「企業実務5月号」より引用

「軽減税率制度への早めの対策を!」 平成29年 5月号

 平成31年10月から消費税が10%に引き上げられますが、同時に8%の軽減税率が導入されます。対象品目は、「酒類や外食を除く飲食料品」と「週2回以上発行される新聞(定期購読されるもの)」となっています。消費税率が複数(2つ)になることで、事業者は、10%と8%の商品の区分管理が必要になります。
 同制度への対応が必要なのは、飲食料品や新聞を扱う事業者だけではありません。例えば贈答用の食品、会議や接待時の茶菓の購入などは、軽減税率の対象となり、仕入税額控除に影響します。従って、同制度は、すべての事業者に影響することになります。
 また、軽減税率制度が実施されると仕入税額控除には、区分経理に対応した帳簿および請求書等の保存が必要になるので、課税事業者だけでなく、免税事業者も取引先から「軽減税率の対象品目である旨」や「税率ごとに合計した対価の額」を記載した請求書等を求められる可能性が出てきます。
 こうした状況から、中小企業庁では、新たな対応を求められる事業者への具体的なサポ-トとして「複数税率対応レジの導入」(A型)と「受発注システムの改修」(B型)を行う場合の経費を一部補助する「消費税軽減税率対策補助金」を設け、昨年4月から公募を開始しています。
 A型の補助の対象者は軽減税率の対象品目を取り扱う中小企業者です。一方、B型の場合は、原則として、小売業などの発注側と卸売業などの受注側との間で電子的受発注システム(EDI/EOS等)を利用して取引をしている事業者が、複数税率に対応するために必要となるシステム改修や入れ替えを行うケ-スが対象となります。
 詳しくは、HPに公開されていますので、確認してみてください。軽減税率対策補助金HP:http://kzt-hojo.jp/)
 申請期間は、A、B共に平成30年1月31日までとなっています。余裕のない日程で申請すると補助金受付締め切りに間に合わない可能性があります。早めの申請をお勧めいたします。

「チャンスはデメリットの中に!」 平成29年 4月号

 ヤマト運輸は、従業員不足による人件費高騰と、また待遇改善のため、この秋より、個人も対象になる基本運賃を含め、全面的に値上げするという。佐川急便、日本郵政も、インタ-ネット通販会社など大口顧客と個別に結んでいる宅配便の割引運賃契約の引き上げの検討を始めた。宅配便市場は、ヤマトが47%で首位、佐川が32%、日本郵政が14%と続き、3社で9割を超えるシェアである。
 もともと、個人宅配に目をつけたのは、大和運輸(現ヤマト運輸)の家業を継いだ小倉昌男という男だ。
 当時、オイルショック後に運輸業界を襲った大不況。小倉は、大企業との契約をすべて解消し、個人向けの宅配事業へ乗り出すことにしたのだ。周囲からは「絶対に儲からない」「頭がおかしくなったのか」と言われる中でのスタ-トだった。
 すべての物事には、メリットとデメリットがある。当時個人宅配は、必ず赤字になると思われていた。でも、小倉は、デメリットをどうやったら解消できるかを考え、宅急便の成功を確信していました。人が近づかないからこそチャンスがあるということを小倉は教えたのだ。仕事は「なんでだろう?」から始まるのだと。それを見ていた他の事業者も、この業界へと参入してきたのだ。
 まさに「デメリットの中にチャンスあり」なのです。
 これと同じような考えを持っていた人がいます。その人は、山田昭男という人物だ。
1965年に電設資材メ-カ-未来工業を設立した男。彼もまた「世間や業界とは、反対のことを常に考えろ」との発想のもとに、当時、電線を通すパイプの色はどこもグレ-だった。だが、色の規定というものは、法律になかったので、アイボリ-やベ-ジュなど、カラフルな色を用いて商品化を行った。これが大評判となり、瞬く間にシェア№1になった。業界の常識にとらわれてチャンスを逃していないだろうか。常に柔軟な発想で、物事を考えでいきたいものである。
                                                       ㈱TKC出版「創業経営者の言葉」より引用                       

「朝礼の効用」 平成29年 3月号

 朝礼を行う企業も多いと思います。実は、私の事務所でも行っています。
 しかし、朝礼を「ただの朝の習慣」と思っていては、マンネリ化するばかりです。「貴重な時間を割いて行う、職場を活性化させる貴重な機会」と認識して、参加者全員にとって有意義な時間にすることが求められます。
 朝礼のマンネリ化を改善するためには、次の3つを押さえておきましょう。
(1)報告、連絡、指示の伝達を直接行なう
   報告、連絡、指示を掲示やメ-ルなどではなく、直接伝えることで、より強く印象づけられます。
(2)仲間意識をはぐくみ、行動の一致を促す
   参加者全員が、同じ場所、同じ時間、同じ情報を共有すると、仲間意識が強まり、
         さらには唱和や体操など同じ行動をとることによって、組織としての一体感が得られます。
(3)仕事に対する意識を高める
   経営者、管理者からの訓示、社員からのスピ-チ、決意表明などを通じて、仕事に対する意識が高まり、
   モチベ-ションが上がります。
 また、司会や発表の役割を担い、他の参加者の前に立つことで、コミュニケ-ション力や責任感の向上も期待できます。
 しかし、次のようなことがあっては、朝礼の効果を損なうNG行動となります。
心当たりがあれば、すぐに改善しましょう。
(1)管理職、主宰者が消極的である
   管理職、主宰者が「面倒くさい、やりたくない」という消極的な気持ちでいたり、
   それを口に出したりすると、全員に伝染してしまいます。
(2)発言者の話し方の悪さ
   発言者の話し方が悪いと、雰囲気も悪くなります。朝礼は人前で話すスキルをトレ-ニングする場ととらえ、
   管理職や主宰者は、朝礼に、ふさわしい話し方をするよう注意、指導しましょう。
(3)時間管理がル-ズ
   定刻に始まらない、管理職が遅れてくる、予定時間をオ-バ-する、不必要に長い、など時間管理が不適切
   だと、参加者の不満が高まるばかりです。発言に制限時間を設けたり、開始と終了時間を厳守するなど明確
   なル-ルをつくり、周知徹底させ、意義のある朝礼を致しましょう! 
                                     「企業実務№777」より引用                        

「トランプ大統領誕生・その2」 平成29年 2月号

 米国の1月20日、世界が注目した日である。トランプ新大統領の所信表明演説だ。
約16分の演説で見えてきたものとは?アメリカ、アメリカを繰り返し、アメリカファ-ストを掲げ、選挙戦で言ってきた言葉通りの演説となった。その意味では、一貫してブレない演説ではあった。だが、マスコミでは、歴代大統領の中で一番程度の低い所信表明演説だと(ただし、米FOXニュ-スは褒めた!)酷評した。しかし一方では、一般大衆には分かりやすい演説であったとも。「米国第一」を強調し、オバマ前大統領が進めてきた政策をことごとく否定している。TPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱、オバマケア-(医療保険制度改革法)の見直し、そして、NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉、また、イギリスに対しては、EC離脱は賢明だと賞賛し、一番にメイ首相と会談した。そして安倍首相は、電話会談後やっと2月10日に会うことになったが!
 また、自国の製造業を守るために、海外移転企業に対しては、高い「国境税」を課すという。アメリカの製品を買え、アメリカで生産せよ、まさに時代を逆行している感がする。製造業は、いまや新興国に移り、安い製品を作っている。これを自国のコストが高くなる製品を作り、採算が合うと考えているのか。それとも自国民に高い製品を買わせようというのか。しかし、アメリカ大統領は、アメリカでは絶大な権力を持っている。このままいくと、かつての、あの忌まわしいヒットラ-の再現になりかねない。まさに独裁者だ!矢継ぎ早に「大統領令」を連発し、世界中を混乱させている。
 同時期に開かれた世界経済フォ-ラム(ダボス会議)で、皮肉にも、あの中国の周近平国家主席が、自由貿易の大切さを得々と説いていた。民主主義と自由主義の先陣である米国と英国が、自国優先に舵を切り、非民主主義の中国がグロ-バル化の盟主だと気取っている。まさに倒錯した構図となっている。
 保護主義のもとで米国が繁栄できるという「過信」の上に成り立っているトランプ大統領。内向きの政策がまん延すれば世界経済は、縮小均衡に陥り打撃は大きいと思われる。
各国もこれに対抗し、関税を掛けるようになる。OECDの試算によると、関税など貿易コストが10%上がると、米国の輸出は15%近く減少する。中国や欧州よりも打撃が大きいという。このグロ-バル化した世界経済を一国で逆行させようとしているトランプ大統領、アメリカ一国が勝ち組になるのか?それとも失敗してしまうのかどちらだろうか。                              

「トランプ大統領誕生」 平成29年 1月号

 いよいよ、米国では、1月20日よりオバマからトランプ大統領に代わります。
 TPP脱退を宣言すると言っており、米国第一主義、保護主義へと、舵を取るようだ。イギリスもしかり、世界が、みな保護主義に走ると、経済はどうなるか。米国の株価市場は、期待感から昨年は値上がりしていたが。あの忌まわしい第二次世界大戦も、大国の保護主義から始まった。トランプ氏は、実業家で、「不動産王」とまで言われた男、経済の重要性は百も承知のはずだが。
 では、このトランプ氏とは、どうゆう人物なのか。いまさらであるが、著書「トランプ自伝-不動産にビジネスを学ぶ」から、そのビジネス交渉術を見てみると、
 ①押しを強く
  ねらいを高く定め、求めるものを手に入れるまで、押して押して押しまくる。
 ②最悪を予想して、最高を手に入れる
  商売では、きわめて慎重な方だ。常に最悪を予想して取引に望む。
 ③言葉だけでなく実行する
  実行しなければ世間から、そっぼを向かれてしまう。
 ④コストを抑える
  必要なことには金を出すが、必要以上には出さない主義だ。
 ⑤楽しむ
  金は大きな動機ではない。本当の魅力は、ゲ-ムをすること事自体にある。
 ⑥市場を知る
  人が何を望んでいるかを心得て、提供するカンが私にはある。
 ⑦自分を宣伝する
  必要なのは人びとの興味を引き、関心を集めることだ。
 ⑧断固戦う
  ただ、良くしてくれた人には、こちらも良くする。
 ということだ。つまりトランプ流は、「即決即断」「断固戦う」「強い押し」の三つだ。果たして、このビジネスの流儀が、政治に通用するかどうか。日本に対しても、防衛では「もっと金を出せ!」とか、また「日本は為替操作国だ!」とか、事実に基づかない発言も平気でする。安倍首相は、この強烈な個性の持ち主に立ち向かっていけるだろうか。
 これから、トランプ大統領の実業家から政治家への変身は、どうなっていくのか、注視していきたい。
                                   「朝日:朝刊:’16.11.18引用」                                

「来年の世界情勢は?」 平成28年12月号

 今年は、これから世界が大きく変わるのではないかと予感させる年となりました。
 最初は、英国の欧州連合(EU)脱退を決める国民投票だ。世界が、そして国民もが結果に驚いた。賛成派は、不法移民の排斥を訴え、また数々のオ-バ-なとも思える発言を繰り返した。その結果、離脱賛成派の勝利となった。その後、敗者となった首相は辞任、メイ新首相の誕生となりました。
 フィリピンの新大統領ドゥテルテ氏も相当過激な発言をし、のちに述べるトランプ氏が次期アメリカ大統領に当選したときも、私と同じ人種だと言わしめている。
 そこで、次にアメリカ大統領選挙だ。ヒラリ-、トランプ両氏の戦い。トランプ氏は身内(共和党)にも、ソッポを向かれ、マスコミにも批判されながら、過激発言を繰り返し、泡沫候補と言われながら、一転次期大統領へと駆け上がった。だが、トランプ氏の発した言葉の数々が、世界を困惑させる結果となっている。選挙で発言した一つ一つの公約、まずメキシコとの国境に壁を造り、不法移民の進入を阻止し、不法移民は、退去させるとした。この言葉は、失業し、また生活に窮している貧困白人層が喜んだ。移民によって、自分達の職が奪われてたと思っている人々にとっては、なおさらである。これは、イギリスの論理と同じである。次に、「環太平洋経済連携協定(TPP)」の離脱発言だ。多くの国々が一同に会し、やっとの思いで合意に達したTPP、大統領が代わるや、一転離脱とは、政治とは、そんなものなのだろうか。国家間の約束事が、そんなに軽いものなのかと考えさせられる。最後に「国連気候枠組み条約締結国会議(COP22)」での温暖化対策の新ル-ル「パリ協定」からも離脱すると。トランプ氏は「温暖化は、でっちあげ」とツイッタ-に書き込んだ。トランプ氏は、選挙中、米国内の石炭産業などを守るため離脱すると表明したのだ。まさに英国、米国とも「自分たち」と「彼ら」を隔てるような粗野なナショナリズムや民族主義の台頭なのかも知れない。その後、英国でも離脱反対デモが起こった。その後いまだに離脱スケジュ-ルは出来ていない。米国でも、各地でデモが起こり「私たちの大統領ではない!」と叫んでいる。トランプ氏には「その言行が責任あるものとは今も感じられない」とオバマ現大統領は言っている。
 さて、トランプ次期大統領は、公約をどこまで守り、どれだけ切り捨てられるか、来年からの手腕を見てみたい。喜ぶのは、ロシア、中国だけとならないで頂きたい。                                

「人を動かすこととは!」 平成28年11月号

 今、「時の人」になっている小池百合子東京都知事、その言葉の端々に、覚悟のほどがみえてくる。その言葉を拾ってみよう。
 まず、「都知事給与50%カット」だが、これは、都議会満場一致で可決された。
彼女の弁では、「知事給与の半減は、選挙時の公約でもあり、私自身の政治姿勢として持ち出したものです。トップが率先して範を示すことは、組織を動かすための絶対条件と言えるでしょう」と。役所であろうと、また会社であろうと、組織を動かすことに変わりはない。社長も、社員に動いてもらおうと思えば、率先して、社長が範を示すべきでしょう。
 次に「崖から飛び降りる」覚悟で知事選に挑戦したいと言った。
この「崖から飛び降りる」は、かって上司だった小沢一郎氏の言葉らしい。小沢氏は「風で当選した人は、勘違いしがちだ。いつも自分に、いい風が吹いてると思っている。追い風も吹けば向かい風も吹く。風がピタリと止んでしまうこともある。風が止んでしまったら、走って風を起こせ。それでもだめなら、崖から飛び降りてでも、自分で風を起こせ」と若手議員に話したらしい。
 小池氏も10年に一度くらい崖から飛び降りたくなるらしい。「チャンスは待っているだけでは来てくれない。自分で求めていく必要があります。それは、自ら新しいステ-ジを切り開いていくということです」と、小池氏は言う。この都知事選も、10年に一度の崖からの飛び降りだったのでしょうか。
 飛び降りること自体が目的ではなく、飛び降りることによって流れをつくる。飛び降りて風を起こす。そこから変化が起きる。つまり、リスクを取るリスクと、リスクを取らなかったときのリスクを測ることです。緻密な計算というよりは、最後に決めるのは直感と覚悟だと、小池氏は言います。
 今直面しているボ-ト・カヌ-会場や豊洲移転問題、最後に決めるのは、やはり直感と覚悟なんでしょうか。
                                     「プレジデント2016.10.31号引用」                                

「遅すぎる挑戦などない!」 平成28年10月号

 私が60歳のとき、83歳の、人生で成功した人から言われたことがあった。「あなたは、まだ若い。もう終わりとは思わず、これから始まりだと思って仕事をやってみてはどうかな」と。
 同じことを言った人がいる。安藤百福だ。世界初の即席ラ-メン「チキンラ-メン」を発明し、日清食品を創業した人物であるが、彼もまた「人生に遅すぎるということはない。60歳、70歳からでも、新たな挑戦はある」と言った。彼は、自宅の裏庭に小屋を作り、朝5時に小屋に行き、深夜2時まで試作を続けたという。こうした努力の末、世界初の即席ラ-メン「チキンラ-メン」を完成させたのは、48歳のときだった。
 同様に「カップヌ-ドル」を完成させたのが61歳。そして95歳で永年の夢であった宇宙食ラ-メンを開発し、NASAに提供している。実業家として最後まで挑戦を続けた人物である。「ラ-メンを売るのではない。お客様に“時間”を提供するのだ!」の信念のもとに研究をし続けた人でもあった。
 また、お客様本位と言えば、次のような話もある。
“顧客のために”と考えるときは、たいてい自分の経験をもとに“お客様とは、こうゆうものだ”という決め付けをしています。必要なのは、“顧客のために”ではなく“顧客の立場で”考えることなのです。こう話すのは、セブン-イレブン・ジャパンの事実上の創業者である鈴木敏文氏の弁である。
 安藤百福氏も鈴木敏文氏も、作ると売るの違いはあっても、考えることは同じである。60歳のとき、話して下さった方も、同じ考えで人生を歩み、そして成功したのだろうと思っています。私に話してくださった人も、2年前、つまり96歳で亡くなりましたが、貴重な話をして頂いたと、今でも思っております。
 皆様も、もう年だと、思わず、まだまだこれからと思い、また、小池都知事の弁でもないが都民ファ-ストで政治をやるように、顧客目線で、商売をやってはいかがでしょうか。                                  

「利潤は、社会からの報酬」 平成28年 9月号

 銀行の窓口で保険商品を販売するようになって久しいが、その執拗なまでの勧誘にうんざりすることがある。また、これ一体いくら儲かっているんだろうか?と思うことも。
 大手銀行はこのたび、窓口で保険商品を販売したときに、自分達が保険会社からもらう手数料はいくらなのかを、この10月から自主開示すると発表した。金融庁からの要請を受けた措置で、窓販商品の3分の1程度が対象だそうだ。今まで消費者は勧誘され、「銀行が実入りの大きい商品を優先的売り込んでいるのでは?」といった不信感が強い。消費者に得となる商品でなく、銀行に得となる商品を勧誘されたのでは消費者はたまったものではない。
 複雑な保険商品では、圧倒的な情報量を持つ売り手側が思惑通りに取引を進めやすい。金融庁はこうした不公平な状況を徹底して改めるべきだとの立場だ。また手数料開示で各行の窓販商品を比較できるようになると、競争原理が働き、手数料の水準が今後下がる可能性もある。こうゆうことからか、地銀では有力な収入源である窓販手数料の引き下げにつながる恐れがあるとして開示に抵抗しているようだ。
 黒田善太郎氏(27歳で黒田表紙店:現コクヨを創業)は、次のように言っている。
 「商売の利潤というものは、追求するものではない。利潤は、その事業が社会に貢献することによって社会から与えられる報酬である」と。
 当時の帳面は「中身100枚」となっていても、実際は96~8枚しかないのが普通だった。黒田は「これでは世の中や、お客様をだましているのと同じじゃないか」と100枚キッチリで、しかも紙質を上げたものを作って成功したのである。「誰も分かるまい」という考えの報いはいつか必ず来ると肝に銘じなければならない。銀行も、マイナス金利政策を受け、収益が悪化しているが、そのつけを消費者に向けるのではなく、反対に金融機関が「顧客目線」に転換して欲しいものである。
 「利潤ばかり追求していく利己主義者からは、逆に利潤は逃げていく」という名言もある。
                                       「 ㈱TKC出版より引用 」

「 ‘ 利他の心 ’ 」 平成28年 8月号

 先日テレビで放映されていたけれど、中国では、「稲盛和夫」ブ-ムに企業経営者達の間ではなっているとのこと。あの中国人が・・と思いましたが。他人に迷惑をかけようと、少々違反をしようとも、自分の企業が儲かればよい!との考え方から、稲盛氏の言う“正しいことをやっていれば、自ずから儲かる”また「利他」を実行していれば、必ず良いことがやってくる。中国人とは真逆の考え方と思えるのだが、それに感銘を受け、京都の京セラ訪問ツア-が後を絶たないという。やっと分かる中国人が出てきたということでしょうか。中国語に翻訳された稲盛著の本も、よく読まれているそうである。
 稲盛氏は、1959年27歳で「京都セラミック株式会社」を7人の同志と共に創業、彼は取締役技術部長に就任している。1983年7月には「京都盛友塾」(後の盛和塾)を発足させている。また、1984年(彼が52歳のとき)6月、第二電電企画㈱(のちの第二電電)を設立し、当時の巨大企業であった(現在の)NTTに挑戦状を叩き付けたのである。後に、倒産した日本航空を立て直すため尽力したことでも知られている。
稲盛氏は、成功のノウハウを次のように「経営の原理原則12カ条」としてまとめている。
第1条 事業の目的・意義を明確にする。
第2条 目標を明確にする。
第3条 強烈な願望を心に抱く。潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つ。
第4条 誰にも負けない努力をする。地道な仕事を一歩一歩堅実に、たゆまぬ努力をする。
第5条 売上を最大限に、経費を最小限に。
第6条 値決めは経営なり。
第7条 経営は意志で決まる。
第8条 激しい闘魂を持つ。
第9条 真の勇気を持つ。卑怯な振る舞いがあってはならない。
第10条 常に創造的な仕事をする。
第11条 思いやりの心で誠実に。
第12条 常に明るく前向きに夢と希望を抱いて素直な心で。
この12カ条の根底には、利他の心という動機づけと、それを前提とした「成功の実現」に向けての具体的なシュミレ-ションがあるのです。
「自利利他」の精神は、TKC創始者の飯塚毅氏も、常に言っていた言葉である。
 皆様も、この12カ条を参考にして、経営に役立ててくださればと思います。 

「経営計画の策定は?」 平成28年 7月号

 イギリスがEUを脱退することになった。国民投票の結果だ。しかし国民投票は最も民主主義にかなっているというが、果たしてそうだろうか?政治家の思惑で国民の心が動かされ、誘導されてしまった人々も多い。「こんなはずでなかった!」と離脱に投じた人々でも、後悔している人が多いという。民意というが、本当の民意は何なのか、正しい情報とはなんなのか?と考えさせられるイギリスの国民投票であったように思う。
 経営においてもそうだ。出てきた数字が正確な数字(情報)でない限り、経営戦略が誤った方向に向いてしまう。
 ところで話は変わるが、孫正義氏という男、高校を中退し、アメリカ留学を決意し、そして留学先では「肺炎になったことがわからないぐらい」必死に勉強し、19歳で「人生50年計画」を掲げた。「20歳で名乗りを上げる。30代で軍資金を貯める。40代でひと勝負する。50代で事業を完成させる。60代で事業を継承する」であった。20から50までは計画通りにきた。だが60代で事業を継承させようとした副社長のニケシュ・アロ-ラ氏とは、うまくかみ合わず、今は頓挫し、孫氏が当分社長をやるという。まだ60歳終了までは12年あるが、計画とは違い、少し先延ばしになったようだ。孫氏でさえ計画通り実行していくのは、なかなか難しい。まして我々は、なおさらである。どれくらいの人が人生計画を立て、さらには、事業の経営計画を策定しているだろうか。
 会社経営を車にたとえると、マ-ケティングや経営戦略は‘アクセル’に当る。一方会計は、「会社を潰さない仕組みを作る」という意味から‘ブレ-キ’にたとえられる。アクセルだけでは危なっかしいし、ブレ-キだけでは車は動かない。この二つをうまく機能させていくことが会社の成長には求められる。そして、それをつかさどるのがドライバ-である経営者の「志」だ。経営計画の策定は、まさにこの志を確認するための作業なのだ。目指すべき場所・目的を明確にしないままに会社経営をしてもうまくいくわけがない。経営者の志を明らかにし、それを社内全体で共有していくことがどうしても必要になる。
 正確な数字を元に経営計画を策定し、その実現に向けて日々の業績管理を行う。そのうえで、いわゆるPDCAサイクルを回していける体制が構築されれば、会社はさらに進化(深化)していくでしょう。早速、経営計画の策定に着手しようではありませんか。

「創業経営者の言葉とは?」 平成28年 6月号

消費税に関しては、まだまだお話したいことがありますが、今回は気分を変えて経営に係る話をしてみたいと思います。
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に事実上買収されたシャ-プ、いままで日本企業が台湾企業を買収することがあっても、その逆はなかった。技術が海外に流出するのではないかと懸念されているが、買収されると、それも致し方ないのかも知れない。そもそもシャ-プは1915年、早川徳次(1893年、東京都生まれ)がシャ-プペンシルを発明し、その後1924年現在のシャ-プを設立し、ラジオ・テレビと次々と革新的な商品を発明してきた。一時は、亀山モデルが亀山ブランドにまでなったと自負していた亀山モデルは失敗のモデルとなり下がり、今では台湾企業に買収されるような体たらくぶりだ。早川徳次の信条は、「他社が真似てくれるような商品は、消費者が望む良い商品のことだ。真似されることで宣伝も行き届き、市場も拡大するのだ」と他社が真似することなど全く構わず、「真似が競争を生み、技術の底上げをし、やがては社会の発展に繋がる」という広い視野を持っていた。それがやがて競争に敗れ、現在の有様になろうとは創業者は思いもしなかったであろう。経営は「信用」「資本」「奉仕」「人材」「取引先」以上の5つの蓄積であるとも言っていた。これらのいくつを失くしたのだろうか。
さて次に、この企業とは対照的に、今や飛ぶ鳥落とすが如くの勢いのあるトヨタであるが、創業者は、言わずと知れた豊田佐吉(1867年、静岡県生まれ)だ。その言葉は、「発明発見、創意工夫の世界は、あくまで広大無辺で、今まで人間の踏み込んだ地域は、九牛の一毛にも達していない。人間のやったことは、人間がまだやれることの100分の1に過ぎないのだ。」と言い、「新商品など考え尽くした」-。いや本当にそうだろうか。恐らく10年後には、また新たな技術や商品・サ-ビスが無数に開発されているだろう。身の回りにもヒントは必ず転がっているに違いないと考えていた。佐吉は、紡織機を相次いで開発。発明は生涯で119件にのぼり、発明王として歴史に名を残した人物である。今の自動車業界を見ればわかる。電気自動車、自動運転装置等々、技術の進歩は次々と前に進んでいる。豊田佐吉の意志を継いだトヨタグル-プも、ますます発展しそうな雰囲気である。

「消費税法の改正点・その2」 平成28年 5月号

来年からの消費税率引き上げ微妙ではありますが、先月号に続き、引き上げ後の新しい制度について説明いたします。
まず、平成29年4月に税率が引き上げられた場合、平成33年4月から導入される「適格請求書等保存方式」という日本独特のインボイス方式が導入されます。それは、新たに適格請求書発行事業者登録制度が創設され、原則として「適格請求書発行事業者」(仮称)から交付を受けた「適格請求書」(仮称)又は「適格簡易請求書」(仮称)の保存が仕入税額控除の要件とされ、登録事業者は、適格請求書の交付・保存が義務付けられます。従って、免税事業者は適格請求書発行事業者にはなることが出来ません。ということは、免税事業者から仕入れた物品等には、消費税が課されていないことになり、事業者にとっては、免税事業者からの仕入税額控除が出来ないので、購入を差し控えることになり、免税事業者には不利になるかも知れません。但し、免税事業者からの課税仕入に係る課税措置があり、一定期間は免税事業者からの課税仕入についても、一定の事項が記載された帳簿及び請求書を保存している場合には、一部ではあるが仕入税額控除が可能となります。控除対象額は、平成33年4月1日~平成36年3月31日までに行った課税仕入は、仕入税額の80%が、また平成36年4月1日~平成39年3月31日に行った課税仕入については50%が控除の対象となります。従って、平成39年4月1日以降は免税事業者からの仕入税額控除は出来なくなり、取引相手から除外される可能性があります。
ここで例を出してみますと、課税事業者から仕入た場合、消費税が付加され、100円のものは110円(税率10%の場合)で仕入、利益を20円上乗せして販売すると、消費税を加え132円となります。一方免税事業者は、仕入は110円、20円上乗せして130円で販売で、課税事業者と同じ20円の儲けが出ます。従って課税事業者より2円安く買えることになります。しかし、購入者が事業者の場合、130円で購入しても仕入税額控除額130×10÷110=11.8円は控除出来ず、2円安く買っても反対に11.8-2=9.8円損となります。これを同じにしようと免税事業者がするには、9.8円の利益を抑え、利益を20-9.8=10.2にして120.2円で販売しなければならないことになります。これでは営業が成り立たなくなる可能性があります。但し、消費税が関係ない一般消費者が顧客の場合には、免税事業者は有利な価格を設定できます。販売する顧客の対象が事業者か一般消費者かによることとなります。従って顧客が課税事業者の場合は、免税事業者も「消費税課税事業者選択届出書」を提出し、「適格請求書発行事業者登録」をして、課税事業者になることも選択肢の一つです。また、免税事業者だけでなく、適格請求書発行事業者登録をしていない業者も同様に取引から除外されることも考えられます。例;個人タクシ-、個人の外注先、下請け先等々。

「消費税法の改正点」 平成28年 4月号

過去最高の平成28年度の予算が3月29日参議院本会議で可決、成立しました。安倍首相は記者会見で、消費税の来年度10%引き上げと衆議院の解散について聞かれ、消費税は、以前からの発言と同様「リ-マン・ショックや大震災のような事態が発生しない限り予定通り引き上げる」と語り、解散については、「頭の片隅にもない」と答弁した。しかし政治家の発言、真偽のほどは分からない。ただ、もし来年4月より消費税率が引き上げられたときには、同時に軽減税率も適用されることになる。これも、今国会で成立しています。実際に実施されるとなると、この軽減税率やっかいです。適用業種では、レジやPOSシステム等の買い替え等の対応が必要となります。これをする場合は補助金が出ますが、具体的なことは次の機会に話すとして、まず、軽減税率について述べてみましょう。
1.対象品目
①飲食料品(食品表示法に規定する食品(酒税法に規定する酒類を除く)。外食については除かれます。)
②定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞。
2.税率 8%(国分:6.24%、地方分:1.76%)
この飲食料品には、外食サ-ビスが除かれていますが、軽減税率適用に当たらない外食とはどんなものかというと、次のようなものです。
テイクアウト・出前・宅配で具体的には、
①飲食設備を設置した場所で行うものではないもの。例;牛丼屋・ハンバ-ガ-店のテイクアウト、そば屋の出前、ピザの宅配、屋台での軽食、ただしテ-ブル、椅子等の飲食設備がない場合、寿司屋の「お土産」
②その場で飲食させるサ-ビスの提供(食事の提供)に当たらないもの
例;コンビニの弁当・惣菜(イ-トインコ-ナ-のある場合であっても、持ち帰りが可能な状態で販売される場合は「軽減」)こうは言っても適用は大変です。持ち帰ると言ってその場で食べた場合とか、いろいろなケ-スが出てくると考えられます。具体的には、事業者向けにマニュアルが作成されるようです。今一つ、この法律には5年後、つまり平成33年4月からは、日本型のインボイス方式(適格請求書等保存方式)が適用され、インボイスを発行しなければならなくなります。来年4月からは、「区分記載請求書等保存方式」となります。つまり、請求書には、通常作成の要件に追加として①軽減税率の対象品目である旨②税率ごとに合計した対価の額が追加されます。また、5年後のインボイス方式になると、後の6年後平成39年4月からは、免税事業者からの仕入は税額控除できなくなります。

「九転十起」 平成28年 3月号

NHK朝の連ドラ「あさが来た!」のあさ役は、幕末、明治、大正を駆け抜けた「広岡浅子」の物語ですが、浅子は大阪の豪商加島屋に嫁ぎ、炭鉱経営、銀行、保険会社等の近代事業を興し、日本の女性の地位向上に尽くした生涯でした。
1849年京都の出水三井家の4女として誕生、17歳で豪商加島屋の次男広岡信五郎に嫁いだ。3年後、明治維新が起こり、加島屋が傾きかけるなか、浅子は東奔西走。気性は七転八起でなく、九転十起の精神(彼女の座右の銘)をもって、炭坑経営、加島銀行、そして私達TKCの提携企業である大同生命保険の創設など、近代的な企業グル-プへと変える役割を果たしました。またその一方で、女性の地位の低さを嘆き、啓蒙に努め、日本女子大学校の設立等にも尽力。チャレンジ精神あふれる、浅子の常の言葉一つ一つが、「すべて私の遺言です」とまで言わしめた、浅子の覚悟の語録が残されています。
1919年(大正8年)1月14日、多くの人に惜しまれつつ、波乱に満ちた70年(享年71歳)の生涯を終えました。ちなみに夫は、それより早く明治37年に、この世を去っております。
その浅子の能力は、経営においては、実業家として、また、女性の地位向上の為、成瀬仁蔵の協力者を得て、明治34年には、日本女子大学校の開校を実現しました。
浅子の事業そのものは、いずれも世の中に必要な事業で、長い時間をかけて発展し、成熟するものばかりで「石の上にも50年」の精神で実現を目指していました。
浅子は、事業家として福沢諭吉(ドラマでは武田鉄也が演じている)の説く、「実学」に深く共鳴し、教育と実業の深い連携を訴えていました。(商売も学問、帳合も学問)
また、経済全体の動きも、会社経営も、すべて計数によって把握される。だから計数を通じて考える力を持つことが必要であるとも説きました。
最後に大同生命保険ですが、明治35年、朝日生命(現在の朝日生命とは異なる)と東京の護国生命、北海道の北海生命の3社が合併し、社名は最終的に、小異を残して大きな一致点で協力することを意味する(いまのどこかの政党に言いたいような言葉だ!)大同生命保険株式会社に決定し、社長には、広岡九右衛門正秋の就任が始まりだそうです。
浅子の実業と教育に捧げた生涯、このドラマ、NHK3月末まで、放映されています。この情報を持ちながら観てみたら、また感じ方も違って、「びっくりぽん」かもね。

㈱TKC出版:元気手帳より引用

「今年の日本のゆくえは?」 平成28年 2月号

新しい年、申年、いきなり株は大きく値を下げた。専門家は無責任に言う。「今が買い時だ!」いや「株はまだまだ下がる!」と、勝手な解説をしている。
世界はISによってかき回され、その影響で中東情勢も悪化している。中国は、何を考えいてるかわからない。もっとわからんのは、北朝鮮だ。こんな世界情勢で、経済が良くなる要素が見当たらない。世界が一致した政策を打つ必要がある気がする。
一方、日本に目を向けると、世界からの観光客によって、爆買は続いているが、地方までには届いていない。その中、壱番屋の廃棄依頼した冷凍カツが産廃業者ダイコ-の横流しで流通していた。他の食品も108品目「みのりフ-ズ」から見つかったという。外国人観光客は、日本の食は安全と思い旅行を楽しんでいるのに、水を差す事件である。
また、化血研の40年に渡る不正、人の命を預かる薬剤、関係者達は日々なにを考えて製造していたのであろうか?本当に日本の美徳である、日本人らしい誠実さとまじめさは、どこへ消えてしまったのであろうか。悲しいかぎりである。
もっと悲惨なのは、長野県軽井沢町でのバス転落事故だ。尊い、将来のある若者15名と運転手2名が亡くなった。ずさんな運航管理が問題になっているが、何故、こうも同じ事故が繰り返されるのであろうか。形式基準だけに頼らず、中身のある徹底した管理、監視体制を整えていただきたいものである。でないと、怖くてバス旅行も出来なくなってしまいそうである。
その中で、和歌山に明るいニュ-スがあった。和歌山産「スマ」が全国に先駆け初出荷されたということだ。まだ東京、大阪、和歌山市の店頭だけだが、スマはマグロの仲間で、全身がトロのような味わいがあるという。和歌山県水産試験場などが養殖したものだ。タッチの差で遅れをとったのが愛媛県だそうで、これから両県の競争となりそうである。ただ、まぐろと同様の値段だそうで、ふ化した稚魚が成育する数はごく少数だとのこと、今後、その数を増やし量産化が課題だそうである。
いま一つ、和歌山の話題では、「貴志川線の財政支援継続」の話だ。2016年度から-10年間、上限12億4790万円の設備更新、修繕費を補填するという。赤字補填はないという。「たま駅長」で全国的、いや世界的に有名にはなったが、まだ客足は鈍い。依然として巨額の赤字が続いている。“がんばれ貴志川線!”“がんばれ二代目たま!”

「採用面接の心得」 平成28年 1月号

新しい年、申年となりました。今年になって優秀な人材を採用したいと考えておられる企業もあるかと思います。昨年の新卒の採用協定が、4月が8月からに変更となり、学生達は余計に就職活動に時間がかかったと、あまり評判は良くありませんでした。そこで今年は6月にする予定だが、さて結果は?いずれにしても、中小企業にとって優秀な人材を確保することは大変なことです。とはいえ、昔と違って面接において何でも聞いてよいという時代ではありません。では、採用面接をいかにしたらよいのか考えてみましょう。
まず、当たり前に聞くのが
①志望の動機・自己PR・長所、短所等基本的な質問となりますが、この事項については
その内容を、少し掘り下げて質問するとよいでしょう。
②次に履歴書・職務経歴書に書いてある内容を掘り下げて、例えば新卒なら、学生時代に
頑張ってきたことは何かとか、中途者の場合は、仕事の経験業務を質問してみましょう。
③また、中途者の場合、退職した理由を聞くのではなく、「当社を選ぶ理由」について質
問し、退職理由の裏返しとして本音が表れることを察知しましょう。
④「最後に聞きたいことは?」と質問してみることです。その問に対して質問が出てこない
応募者は、入社の本気度が低いのかも。また最後に給与条件や勤務時間等を質問して
くる場合は、仕事の内容より、こうした条件面にこだわりをもっている可能性があるので、
自社の条件とマッチするか、確認する必要があります。
ただ、こうしてこちらが質問する場合、採用選考の際に配慮すべき質問や行為があります。それは、応募者の適正や職務遂行能力に関係のない質問をすることは「公正な採用選考」に反すると言われています。配慮すべき主な質問や行為は次のとおりです。
①本籍・出生地に関すること。②家族に関すること(職業、続柄、健康、地位、学歴、収入、資産など)。③住宅状況に関すること(間取、部屋数、住宅の種類など)。④生活環境・家庭環境などに関すること。⑤宗教、支持政党、人生観、生活信条、尊敬する人物、思想に関すること。⑥労働組合・学生運動など社会運動に関すること。⑦購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること。勿論採用選考にあたって、身元調査とか合理的・客観的に必要が認められない健康診断の実施も控えるべきです。本当に最近は、個人の権利が強くなり、採用側が気を使うことが多いですが、慎重に、でも、優秀な人材は確保しましょう。

「会社を黒字にする秘訣とは?」 平成27年12月号

安倍首相は、第三次改造内閣で、一億総活躍大臣を創設しました。なんか、70歳過ぎても働け!と言われているような気がしますが・・。
ところで働いても赤字ばかりだよと思ってられる経営者の皆さん!赤字経営に慣れてませんか!赤字が当り前という体質を改めようではありませんか。ではどうすればよいのか。
赤字を脱してやる!「努力し、業績を必ず改善させる」という強い願いを持ち続けることです。思いが行動となって表れ、その強い思いが経営を好転させます。社会が悪いとか、自分はダメだとか、会社は赤字が当たり前だと思うような「誤てり自己限定は、自分の人生そして会社経営の最大の敵である」と肝に銘じて行動して下さい。
では具体的にどうすればよいか。まず第一に、「仕事をくれない親会社が悪い」「金を貸してくれない銀行が悪い」「国の政策が悪い」「所詮、中小企業は弱者だ、被害者だ」等々否定的な考えは捨て去って下さい。第二に、経営者は、ヒト、モノ、カネで決するという考え方を捨てて下さい。現にそれを備え持ったJALが破綻し、旧国鉄(現JR)も、40兆円近い累積赤字を抱えて倒産しました。つまり、経営とは、ヒト、モノ、カネで決まるのではなく、それをいかに活かせるかどうかなのです。この二つの会社、トップが入れ替って甦み返りました。今までは、豊富な経営資源を活かしきれなかったということです。ヒト、モノ、カネを活かすも殺すもトップ次第なのです。第三に、会社を民主的に運営し、社員の意見を取り入れ、風通しの良い組織を作り、会社員が気持ちを一つにして、業務に取り組むことが大切ということは勿論です。しかし、経営者が自分の責任の下に意思決定しない限り、社員は責任をとることは本来ありえません。とすれば、多数決論理は大間違いであって、反対意見があっても社長が正しいと思う経営をする「ワンマン経営」が経営の本道といえます。社員が保証人になったり、担保提供したりはしてくれません。やはり、すべてを担う経営者に全責任があるのです。しかし、ワンマン経営といえども、一人よがりの独断はダメです。重要な懸案事項がある場合は、可能な限り幅広く情報を集め、幹部社員の意見を十分に聞き、よく検討した上で、社長が最良であると思う決定を己の責任で下すのです。第四に、会社は黒字でなければなりません。利益追求をせず、社会的役職に多く就いている。それが社会貢献ではありません。黒字を出して税金を納める。これで始めて社会貢献といえます。
今年、ノ-ベル生理学・医学賞を受賞された“大村 智”氏、いつもどうしたら世の中のため、人のためになるかなと考えてきたとのこと。ここまでとは言いませんが、せめて黒字を出して税金を払い、社会貢献しようではありませんか。

「マイナンバ-の取り扱いに当たって」 平成27年11月号

マイナンバ-制度(正式名:社会保障・税番号制度)による「通知カ-ド」の配布が始まりました。そして2016年1月より、その運用が開始されます。このマイナンバ-は、社会保障と税と災害対策のみの利用に限定されています。
そこで、今一度、このマイナンバ-取扱いについて重要なポイントを列挙してみます。
1.個人番号は12桁の秘匿性の高い番号であることから、管理を正しく行う目的で、回収時には、利用目的を通知しなければならないことになっていますが、その方法としては、社員一人一人に個別に通知するか、「就業規則への明記」という方法もあります。
また、マイナンバ-の実際の各種手続きに利用するのは、来年1月以降となるため、就業規則への追記は、2015年12月末日までに完了させておきたいものです。
2.次にマイナンバ-における「基本方針の策定」がなされているかどうかですが、基本方針に定める項目としては、①事業者の名称②関係法令・ガイドライン等の遵守③安全管理措置に関する事項④質問および苦情処理の窓口等があります。基本方針は、外部に公表する必要はありませんが、社内においては、従業員に安心感を高めてもらうためにも、公表すべきかも知れません。ただし、この策定は、任意ではあります。
3.また、マイナンバ-の安全管理対策において求められる事項で、基本方針と並んで必要なのが、「取扱規程」です。特に従業員が100名を超える企業においては、安全管理措置として策定することが求められています。策定にあたっては、特定個人情報保護委員会からは、「手法の例示」として示されています。そこには、マイナンバ-を「取得する段階」「利用を行う段階」「保存する段階」「提供を行う段階」「削除・破棄を行う段階」においての安全管理措置の方法等を定めることが求められます。
(これら「基本方針」「取扱規程」については、当事務所でモデルを用意しておりますので、必要な場合は、担当者に申し出ください)
4.最後に、これら「特定個人情報等」を取り扱うすべての者は、徹底した守秘義務のなかで、業務を遂行しなければなりません。もし不正流出の場合は、一番厳しいのが、4年以下の懲役または200万円以下の罰金が科されます。また単に流出しただけでも、場合によっては損害賠償を請求される可能性もあります。肝に銘じておきましょう!

「下請代金支払遅延等防止法とは?」 平成27年10月号

「下請代金支払遅延等防止法」(以下「下請法」という)は、“下請けいじめ”を防ぐ法律です。代金の支払遅延だけでなく、さまざまな下請けいじめが禁止されています。
下請法の適用があるか否かは、取引ごとに取引当事者の資本金をみて、1回ずつ判断されることになっています。どのケ-スで適用されるかは、以下のとおりです。
①物品の製造・修理委託、プログラム作成委託、運送・物品の倉庫保管・情報処理についての役務提供委託を行う場合
これらについては、親事業者が資本金3億円超の場合、下請事業者は資本金3億円以下か、個人であるときに適用されます。また、親事業者が資本金1千万円超3億円以下の場合は、下請事業者は資本金1千万円以下か、個人であるときに適用されます。
②上記①以外の情報成果物作成(デザインの委託など)・役務提供委託を行う場合
親事業者が資本金5千万円超の場合は、下請事業者は、資本金5千万円以下か個人であるときに適用されます。また親事業者が資本金1千万円超5千万円以下の場合は、下請事業者は資本金1千万円以下か、個人であるときに適用されます。
次に、下請法が適用される場合に、下請けいじめとして許されない行為(親会社の禁止行為)として最も多いのが、発注時に定めた金額からの値引き(下請代金の減額)です。これは「値引き」「協賛金」等の減額の名目、方法、金額の多少を問わず、また下請事業者との合意があっても、下請法違反となります。
このほか、買いたたき、代金支払いの遅延(下請代金を受領後60日以内に定められた支払期日までに支払わないこと-60日ル-ル-)、売れなかった商品の返品などの行為、費用を負担せずに注文内容を変更したり、受領後にやり直しをさせることも禁止されています。また、公正取引委員会や中小企業庁に通報したことに対する報復措置も禁止されています。違反した親事業者に対しては、公正取引委員会の警告・勧告や会社名のほか、本店所在地、代表者名、事業の概要、資本金も公表されます。また、下請けを守るためにある、親事業者の義務である、発注時書面の不交付や、保存すべき書類の不保存(2年間保存義務)や虚偽の書類作成をしていた場合には、その違反行為をした親事業者の代表者、代理人、使用人その他の従業員は、50万円以下の罰金を受ける可能性もあります。以上のようなことが「下請法」には規定され下請けを保護しています。心得ておきましょう!

「税務調査について」 平成27年 9月号

皆さんがあまり好きではない「税務調査」について、述べてみたいと思います。
まず、税務調査は、国税犯則取締法に基づく「強制調査」と国税通則法に基づく「任意調査」に分かれ、それぞれの調査内容や権限、手法、国税側の担当部署も異なります。
「強制調査」は、いわゆる「査察」で、映画「マルサの女」で、よく知られるようになりました。(少しオ-バ-なところもあり、国税側の理想像でもありますが)ここでは、一般に「数年に1回、税務署の職員(調査官)が帳簿をチェックしにくる」と理解されている任意調査を前提に述べてみます。ちなみに当事務所開業以来45年、「強制調査」のお得意先はありませんでした。また、任意調査といえ拒否することはできません。
中小企業の任意調査は、基本的に税務署の職員が行いますが、まず最初に事前通知といって調査の日、時を打ち合わせることから始まります。顧問税理士(顧問を委託している場合は「申告書」に「税務代理権限証書」を添付し、その中に「調査の通知に関する同意」項目があり、それにV印があれば、通知は顧問税理士のみに知らされます)に通知され、日、時を打ち合わせることになります。税理士が無い場合は、直接経営者に通知されます。
調査においては、あらかじめ「事前調査」といって国税局・税務署内で行なう分析・比較があります。その中で「調査対象の選択ポイント」としては、①業績や事業規模の推移②同業他社との比較③調査重点業種④内部告発などにより、不正行為の疑いがある⑤長期間調査されていない⑥申告書の記載内容に誤りがある、 などがあります。
その上で、実地調査となる訳ですが、これには、反面調査と一般調査があり、反面調査は、銀行や取引先等へ赴き、調査します。一方、一般調査は、普通会社に来て、調査を行うのですが、帳簿、書類等の検証や事務所、工場等への立ち入り調査を行います。即ち、帳簿書類、領収書、請求書、契約書などの証憑類、会社の現金や預金通帳、受取手形、有価証券、棚卸資産等の現物などが調査の対象となります。法人では、2日、個人では1日程度調査されます。ただ、調査には、これ以外に「無予告調査」があります。これは事前に通知すると証拠が隠されたり、正確に確認出来なかったり、何らかの問題が起こる可能性がある会社に対して行われます。例えば、現金商売などが、これに当たります。
調査の連絡を受けて、不安になる経営者や経理責任者もいますが、脱税したり、意図的な不正を重ねているような場合でない限り、慌てたり、不安になる必要はなく、おおらかな気持で受けることです。

「民法改正、主に賃貸借について」 平成27年 8月号

27年3月号記述の通り、民法(債権関係)の抜本改正が120年ぶりに行われ、平成27年3月31日に「改正民法案」が国会に提出され、現在審議されている。改正案通り可決するかどうかも不明ですが、私たちに特に関係のあるのは「債権の消滅時効」です。
これは、短期消滅時効として、飲食店1年、小売店2年、病院・診療所3年等が原則5年に統一、延長されています。消滅時効は、①具体的には「権利を行使することができる時」(客観的起算点)から10年という消滅時効は維持され、②「権利を行使することができることを知った時」(主観的起算点)から5年という消滅時効を新たに設けたのです。
また、関心のあるもう一つは、「賃貸借」ですが、再度詳しく記してみます。
(1)連帯保証契約が個人の場合、極度額を書面で合意しなければ無効となることになります。つまり連帯保証人との契約で(損害の)極度額を書面又は電磁的方法により定めない限り、無効となります。
(2)敷金が定義され、その返還時期等が明確化されます。敷金とは「いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭」というものとされました。
また敷金は、次の二つの場合に返還しなければならないと定めています。
①賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき
②賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき
(3)賃借人の目的物の修繕が必要なときは、賃借人が賃貸人に対し修繕が必要である旨を通知し、又は、賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないときや、急迫の事情があるときには、賃借人が賃貸目的物を修繕することができる旨が明文化された。
(4)現行民法では、賃貸借が終了した場合に賃借人が貸室について現状回復義務を負うという条文は存しないが、改正案では、賃借人が賃貸借契約終了時に現状回復義務を負うことが明文化されるが、賃借人の現状回復義務の内容として、賃借人は通常損耗については、現状回復義務を負わないことも併せて明文化されている。ただし、消費者契約法10条(注)に該当する場合を除き、民法と異なる現状回復特約(通常損耗は賃借人負担)をすることは可能としました。
(注)民法、商法、その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項にあって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは無効とする。

「空き家対策特措法施行」 平成27年 7月号

全国で増加する危険な空き家に対する国や地方自治体の取り組みを定めた「空き家対策特別措置法」が5月26日、全面施行されることとなった。
この特措法は、①崩壊や倒壊の可能性がある、②ゴミが放置されていて衛生上問題がある、③周辺の生活環境保全のためには放置が不適切、という状態にある空き家を「特定空き家等」と定義し、その対策が規定されている。
今回の全面施行で、特別区を含む市町村は、「特定空き家等」に立ち入り調査し、所有者に対して指導や勧告、命令することができるようになった。改善を促したにもかかわらず無視して放置を続けた場合には、行政代執行による解体も可能だ。命令に違反すれば、50万円以下の過料、立ち入り調査を拒むと20万円以下の過料を科すこともできる。また固定資産税の課税情報を利用して迅速に所有者特定を行えるようになった。
放置空き家が増加している理由には、固定資産税の制度上の問題がある。たとえ廃屋であろうと、家屋(注)が建っている敷地は「住宅用地」とみなされ、敷地200㎡以下の住宅用地の課税標準額は、更地(固定資産評価額)の6分の1となる。国は、この制度が空き家放置の主因になっているとみて、平成27年度税制改正では、倒壊の危険性があるなど自治体が認定した「特定空き家」については、優遇措置の対象から除外する内容を盛り込んだ。2013年の総務省の調査によると、全国の住宅に占める空き家の割合は13.5%、約820万戸に及んでいる。
人口が減少し、さらに高齢化が進むと、空き家は増加するばかりである。私たちの周りにも、数多くの空き家が存在する。ただ、撤去するにしても金がかかる。更地にしても、売れる見込みもないとなると、所有者はどうすればいいのか。先祖伝来の土地でも、新世代には関係がない。税金を使って撤去する家屋が多くなるのだろうか。だとすると、自治体の財政を圧迫し兼ねない。単純に法律だけで解決できる問題ではなさそうである。
(注)家屋とは、地方税法では、住家、店舗、工場、倉庫その他の建物をいう。

「借入金限度額は?」 平成27年 6月号

中小企業の資金繰りに対して、政府は緊急保証制度や政府系金融機関の融資拡大など様々な支援策を講じています。
こうした支援策は、あくまで借入をしやすくするための施策ではありますが、借入をすれば、いずれは金利を付けて返さなければならないことに変わりはありません。資金繰りに窮して、緊急避難的に、こういった支援策を利用するのはよいのですが、安易に借入れに頼るのは考えものです。借入金への依存体質は計画的に改めていきましょう。
ちなみに、自社の「返済可能額」をチェックしてみましょう。簡単に言うと
(税引後利益+減価償却費)が返済原資となります。この金額内で年間の返済額を収めないと、借入金返済のために、また借入をするという状態に陥りかねません。
そこで借入の前に、以下のことをチェックしておきましょう。
① 売掛金は、きちんと回収しているか
② 在庫状況を常に把握し、適正な数量に抑えるようにしているか
③ 設備投資などは適切か
④ 遊休資産などがないか見直しをしているか
⑤ ムダな費用は見直しているか
とは言え、上記(税引後利益+減価償却費)の範囲内で返済額を賄うことができない場合とは、利益が出ていなく、むしろ赤字となり原資どころか、さらに食いつぶして経営が破綻してしまうという企業も多々あります。経営に関しては、さまざまなテクニックをいままで申し上げて来ましたが、そのようにいけば苦労はないと言われる方々も多いとは思います。でも、さらにではありますが、企業、競争に打ち勝つ10カ条を以下に記してみます。参考にしてみて下さい。
①世の中の変化に経営を合わせよ。②ぼんやりせずに目を開け。③自分でわからなければ人に聞け。④自社の弱いところを全部改めよ。⑤社員に経営参画意識を持たせよ。⑥つねに商品の強化を図れ。⑦手抜きをせず、良い仕事をしっかりやれ。⑧どんな小さいことにも努力を惜しむな。⑨新しいやり方を研究・開発せよ。⑩できない、困ったなどと泣き言を言うな。

-㈱TKC出版「社長の救急箱」より引用-

「公私のけじめ」 平成27年 5月号

景気は上向いてきているのだろうか?いつも聞かれる言葉ではあるが、暮らしが以前より楽になったと答えた人は一割余り、それ以外の人はそうは思っていない。偶然かどうか、その一割ちょっとの人たちは株式を運用している人たちだ。確かに株は以前より値上がりしている。理由は、そのためかどうか。
とはいえ、会社を経営するあなた!私用電話、社内備品の流用、...。公私混同してませんか。この混同の最初のきっかけは小さなことから始まるものです。
「この程度なら」という意識が知らぬ間に当たり前になっていく。特に、社長や経営幹部が公私混同をすると、社内に悪い風土が芽生えます。
社長自身が誰よりも公私の区別をはっきりさせなければいけません。
わが社は、儲からない!景気が良くないからだ!と外のせいにしていませんか。原因は内にある場合が多いのです。
潰れる会社の経営者の共通点として、まずあげられるのは、経営者に公私の区別がないことです。会社をまるで自分のものであるかのように錯覚している。経営者がそうであるなら、社員も皆それを見習う。そうなると会社は、白蟻の巣食う木のように、中がボロボロになるまで食い尽くされて立ち枯れてしまうのです。
経営の悪さを外に求めず、内を見直してみましょう。
また、こうならないために、悪しき習慣を改め良き習慣を身に着けようではありませんか。「早寝早起きの、勤勉で、分別があって、お金を浪費せず、真っ正直な人間が、運の悪さをこぼすのを見たことがない。人柄の優れた、良い習慣を持った、鋼鉄のように強く、勤勉な人間は、愚かな者には想像もつかないような悪運に見舞われたとしても、決してびくともしない。」とイギリスの作家ジョセフ・アディソン氏は述べている。
良き習慣を身に着けて、公私混同をなくし、そして仕事に邁進すれば、おのずと道は開け経営に明るさが見えてくるはずである。
あのナポレオン・ヒルも言っている!「ひとたび習慣を身につければ、次は習慣があなたを動かすようになる」と。

-㈱TKC出版「社長の救急箱」より引用-

「ピケティ理論は日本には合わない?」 平成27年 4月号

仏経済学者トマ・ピケティ教授が日本に来て、各地で講演し、国会でも、取り上げられるほどの関心を抱かせた。
その著書「21世紀の資本」によると、株式や貸家などへの投資の収益率は、賃金の伸びより高い。従って資産家は、勤労者を上回る速さで豊かになり、格差が開いて行くというのだ。また、アメリカなどで、高い報酬を得ている大企業経営者が台頭し、格差は、さらに広げているとも。つまりは、「資産」と「高所得層」に目を付け、格差を広げないようにするには、「世界的な資本税」を導入することと説く。所得税などの最高税率を先進国は80%以上にするなど累進税率にすべきと。昔、日本でも、故松下幸之助氏が世が世なら、一揆が起る税率だと、言わしめた時代もあるにはあったが。
米国では、上位1%の高所得層が今や国民所得の約2割を稼いでいるという。しかし、日本では、1%の富裕層の取り分は、1割弱なのだ。ちょっと米国と事情が違う。所得格差が開いた原因としては富裕層の増加よりも、長期不況や中国・韓国との競争、非正規社員の増加などで低所得者の割合が増えた影響が大きい。だから高所得者だけを増税しても税収の増加は限られ、貧困対策や社会保障に回す余裕もあまり出ないのが現実だ。
むしろ日本では、「中間層の人々を含めた負担増が欠かせない」と国立社会保障・人工問題研究所の阿部彩氏は指摘しているが。(日経2月12日付「経済教室」より)
またピケティ教授は、賃上げによる成長促進も安倍政権に説いて、驚くことに「政府は率先して公務員の賃金を上げるべきだ!」と。しかし、公務員給与を勧告する人事院が参考とするのは従業員50人以上の企業だけで、中小企業の給与は入っていない。むしろ、「公務員給与は高すぎる」との批判が日本では根強い。財政難の折に、進んで公務員給与の賃上げは、賛成し兼ねる。
また、教授の著書によれば、一定規模以上の資産への一時的課税も債務軽減に有効という。しかし、重い資産課税ともなれば資本は海外に逃げてしまう。これらは、全世界が協調しなくては解決しない問題で、現段階では不可能に近い。
格差拡大の原因をめぐるピケティ教授の研究は目新しいが、その是正策では、教授の教えをうのみにせず日本の国情を踏まえて首相には考えて頂きたい。

-日経3月2日号引用-

「民法改正の法案提出」 平成27年 3月号

法制審議会の民法部会は、契約ル-ルを定める債権関係規定(債権法)の民法改正要綱案をまとめ、法務大臣に答申した。
この通常国会に提出される。1896年の制定以来初の抜本改定である。その中身の一部を以下に紹介する。

  1. 金(かね)の貸借で、特に定めのない場合に、自動的に適用する利率である法定利率の見直し現在は5%であるが、まずは3%に引き下げ、その後3年ごとに1%刻みで見直す変動制を導入する。
  2. 連帯保証制度の見直し
    中小零細企業への融資などで家族ら第三者が個人で保証人になる場合は、公証人が立会って自発的な意思を確認しなければ無効とする。
  3. 支払いの時効の見直し
    現在、個人の貸金債権などは、原則「権利を行使できるときから10年」で消滅するが、飲食代は1年、診察料は3年などと業種によって異なる「短期消滅時効」が混在しているが、改正では、「原則10年」を維持したうえで、業種を問わず「知ったときから5年」に統一する。
  4. マンション等の賃貸契約における敷金等の規定の明確化
    マンションなどを借りた場合、担保として大家に収める敷金については、これまで返還ル-ルが明確になっていなかったため、借り手側が不利益を被る場合があるため、契約終了時に、原則借り主に返すよう義務付ける(限度額を規定することを義務付け、敷金は原則、借り主に返すよう明記させる)。経年劣化による修繕費分は、貸主の負担とする。
  5. 約款の契約内容の見直し
    企業が不特定多数の消費者との契約を効率的に処理するための「約款」については、「約款を契約の内容とすることをあらかじめ示していれば、消費者が内容を理解していなくても有効とする」ただし、「消費者の利益を一方的に害する条項は無効とする」といった原則を明記した。また、契約締結後の一方的な変更は①相手の利益に適合する場合②合理的である場合、に限るなどとした。
    なお、「不特定多数の消費者との取引が対象であって、事業者間の取引や雇用契約などは対象から除くとしている。

「マイナンバ-制度とは?」 平成27年 2月号

マイナンバ-制度(社会保障・税番号制度)とは、国民一人ひとりに対し、個人番号を、また企業等に対しては法人番号を付して、個人番号および法人番号の活用および保護を図る制度です。
「複数の機関に存在する個人の情報を同一人の情報であるということの確認を行う」ことにより、「社会保障・税制度の効率性・透明性を高め、国民にとって利便性の高い公平・公正な社会を実現するための社会基盤(インフラ)である。」と唱っています。
利用対象分野は、社会保障と税と災害対策の三分野に限定している。
制度導入のメリットとして、次のように報道しています。

  1. 添付書類等の省略:番号制度導入後は、関係機関Aと他の関係機関Bとの間で情報をやりとりすることで、添付書類の省略や給付の適正化が図れること。
  2. 所得情報の正確・効率的な把握:税務署、市役所、年金事務所等各機関に提出される資料に記載の「個人番号」をキ-として、正確かつ効率的な名寄せが可能になる。
  3. 確定申告時の添付書類(住民票)の削減:税務署に提出する住民票の添付を省略し、住民基本台帳ネットワ-クシステムを通じて、申告者の住民票情報を照会し、その情報に基づき申告書を審査出来ること。
  4. 源泉徴収票・給与支払報告書の電子的提出先の一か所化:オンラインで一か所に送信すれば、番号を活用して、必要な組織(税務署、各市役所等)に自動的に振り分けが可能となること。
と、各役所にとって、効率的で便利になるという訳です。
では、いつからかというと、運用は、平成28年1月からとなるようです。番号の配布は、まず、個人番号が一人ひとりに、番号、生年月日、性別、氏名、住所の入ったカ-ドが、通知されます。早ければ今年の10月から始まるようです。受け取った個人は一人ひとり市役所に赴き本人確認を受け、ICチップがはめ込まれたカ-ドの交付を受ける仕組みです。また法人は、国税庁が番号を指定し通知されます。何よりも、この秘密が漏洩された場合の罰則は厳しく、今までの個人情報保護法でいう5,000を超える個人情報を取り扱う事業者に限っての保護だったものが、この番号法では個人番号を取り扱うすべての事業者が対象となり、罰則も保護法の2~3倍重くなっています。

「6割の普通とは?」 平成27年 1月号

昨年12月14日に行われた衆院選の投票率が、2年前の衆院選の戦後最低と言われた投票率59.32%を下回り52.66%(和歌山県は51.05、前回61.37%)となり、当然組織票を持つ自民党、公明党の圧勝となった。ところが、その後の朝日新聞が行った調査では、自・公の議席が2/3を超えることを「多すぎる」と思っている人が59%、首相の進める政策に不安の方が大きいと答えた人が52%あるという。昨年の流行語大賞は、2つ、「集団的自衛権」と「ダメよ~ダメダメ」であった。皮肉にも、これを繋ぐと「集団的自衛権はダメよ~ダメダメ」と言っているようにも聞こえますが。
ところで、2対6対2という比率が時に語られるが、例えば、ある企業の社員を分類すると、優秀な者が2割、そうでない者が2割、あとの6割は普通、といった具合である。多くの組織に当てはまるとされている。神輿を担ぐのでも、必死なのは2割、別の2割は、棒にぶら下がっているなどと言われている。普通の割合が減って、集団が二極化すると不安定になる。そうなると神輿は倒れてしまうかも。普通が6割の塊で存在することに意味がある(天声人語2014.12.2号引用)のだと。だとすると、今度の選挙結果、2年前より悪く、6割を切ってしまった。どうなんだろう。民主主義の神輿が倒れなければいいのですが。「民主主義の危機だ」と叫ぶ評論家もいる。
しかし、結果は自民党一党支配なのです。良いか悪いかは、別として、国民が示した数なのです。安倍さんには、驕ることなく、しっかり国民の声を受け止め、がんばって頂きたいものですね。
さて、新年なので、「夢」を語りましょう!小惑星探査機「はやぶさ2」を載せたH2Aロケット26号機が昨年12月3日種子島宇宙センタ-から打ち上げられました。6年間、52億キロの旅をして、小惑星には、2018年到着。着陸して石や砂を採取、東京五輪の開かれる20年末に地球に帰ってくる計画だそうだ。本当に夢のような話です。持ち帰ってきた砂や石から生命の起源解明に繋がるかもしれないという。彗星にあるものは、地球の海水とは性質が異なることが分かっている。では、到着する小惑星が、地球と同じものなのか、夢はつきない。6年後オリンピックが閉幕したあと、是非無事に地球に到着して欲しいものである。

「嫌いは好きの始まり」 平成26年12月号

人間の脳の現象は、「嫌い」は「好き」に近いということらしい。そして「無関心」のほうが「好き」から一番遠いのだという。昔から言われていることに「アンチ」は「好き」に近い。プロ野球で、「アンチ巨人」の人は、実は、巨人に興味があり、アンチと言いながら、ついつい巨人戦を見てしまう。嫌いなはずの相手から目が離せないのだ。
脳の仕組みから言えば、その「嫌いな人」が、嫌っている人の感情の回路にそれだけ強く刻印されているということであり、関心があるということである。それは、ほとんど、「好き」に近いのだそうだ。
もし、会社や身の回りに、嫌いで仕方がない、どうしても悪口を言いたくなる人がいるとしたら、自分自身、次のような問を投げかけてみてはどうだろうか。

  • その人の、どこが一体気になっているのだろうか?
  • その人が持っていて、自分が持っていないものはないか?
  • 実は、その人の何かが、うらやましくて仕方がないのではないか?
  • 嫉妬の感情は、混じっていないのか?
  • それを自分で認めたくないから、悪口で隠しているのではないか?
  • 自分の中にもあって、嫌いだなあと思っている何かが、その人にもあるのではないか?
つまり、嫌いなはずの人の中に、実は自分が「うらやましい」と思っていることがあるのならば、自分も、それを身につけるように努力すればよい。
無関心よりは、「嫌い」のほうが、相手に興味を持ってもらえている。ちょっとのきっかけで、その否定的な感情が「好き」に変わるかも知れない。「嫌い」は、「好き」のスタ-トラインなのである。
企業で考えてみよう!企業にとっては、ある商品やサ-ビスの「アンチ」も多いというのは、逆に好きになってもらえるチャンスでもある。「アンチ」は、それだけ強い関心の表れと、積極的にとらえればよいのである。

「プレジデント2014.11.3号:茂木健一郎」より引用

「成功体験の可否」 平成26年11月号

「人間の最も抑えがたい感情は期待で、もっとも厄介な体質は惰性だ」の例えのように、人は世の中が自分の都合の良い方に展開すると勝手に期待する半面、自分自身は「分かっちゃいるけど止められない」と惰性からは抜けられないようである。
惰性から抜け出した一握りの人達がリ-ダ-シップを発揮し、社会を形成していくのだから、世の中は常に惰性から抜けられない人の淡い期待とは裏腹に展開し、惰性の人は、「時代が勝手に変わっていくんだ!」と愚痴をこぼすしかなくなる。
成功体験を捨てろというのは、たやすいが、実行するのは難しい。新しく創ることよりも、大事なことは捨てることなのです。
過去の成功体験にとらわれると、以前はこの方法でうまくいったのだから今回もこんなものだろうと、つい妥協してしまう。経営とは、人と組織の中に染みついた過去の成功体験を壊し、新しいものに気づかせ、創らせることなのです。
過去の成功体験に縛られるのは、その人や組織にとって、非常に心地よいハッピ-なものだからです。だから難局になればなるほどそれを思い出し、同じことをしてしまう。過去の成功体験から抜けきれない人間は、顧客や市場の変化に対応できないのです。
世の中が変化しているとしたら、「なぜか?」をとことん追求し、それを客観的に見る。経営者は、これが重要です。間違っても自分たちの過去の経験や体験に照らし合わせた自分の経験や体験からだけで、物事を判断してはならないのです。
「現存する仕事は、すべて正しい仕事であり、何がしかの貢献をしているはずであるとの先入観は危険である。現存する仕事は、すべて間違った仕事であり、組み立て直すか、少なくとも方向づけをかえなければならないと考えるべきである。」と、P.F.ドラッカ-も述べています。
えらく哲学的になってしまいましたが、要するに、「過去の成功にとらわれるな!」、「成功体験に縛られるな!」ということでしょうか。

「㈱TKC出版:社長の救急箱」より引用

「天声人語の言葉」 平成26年10月号

朝日新聞は今、従軍慰安婦の件で批判を受けている。日本のイメ-ジを傷つけたことに対して、非常に怒りを覚える。しかし、いい事が書いてある場合もある。先日、朝日新聞に載った「天声人語」欄、この天声人語も、ある週刊誌で批判してはいましたが、8月27日の記事である。私も経験があるが、メ-ルという代物、便利ではあるが時々舌足らずで誤解を招くこともある。では、この日の「天声人語」読んだ人も多いと思いますが、全文載せてみます。
『職場での長い経験から身に染みた教訓がある。組織の中で起きたもめごとをうまく解決するには、当事者同士が顔を合わせて話し合え、ということだ。電話では相手の表情やしぐさが見えない。話を収めるきっかけもつかみにくい▼もっといけないのはメ-ルだ。顔どころか口調も声音もわからない。無機的な文字列の応酬が互いの感情を逆なでし、双方ひけなくなるのを何度か目にした。電脳空間には危うさがあると実感した。生身をさらしあうことの意味は大きい▼クラスの仲間との「話し合い」を通じ、自分の考えを深めたり広げたりできていますか?おととい発表の全国学力調査と同時に行ったアンケ-トで、文科省が今回新たに設けた質問だ。そう思うと答えた児童生徒の方がそう思わない子よりも成績がよかった。国語でも算数、数学でもそうだった▼1日にどれくらいの時間、スマホやケイタイで通話、メ-ル、ネットをしますか?これも新たに聞いた。時間が短い子ほど正解が多かった。中3の数学だと、30分未満と4時間以上では正答率に20ポイント近い差が出ている▼生身のつながりは善玉、IT経由は悪玉。そんな二分法はもちろん単純すぎる。ものは常に使いようだ。昔の人がよく口にした案配という言葉を思い出す。ほどよく、いい具合に、という知恵を身につけたい▼ちなみに先の調査では、新聞をよく読む児童生徒ほど正答率が高い傾向にあった。少しうれしいが、新聞を読んでる子の割合は減少した。』うなずける記事ではある。ちなみに、この全国学力調査、和歌山県は、全ての科目で平均点を下回っていた。この結果、どうみますか?

「養生七不可」 平成26年9月号

日本人の平均寿命が、また延びました。女性86.61歳、男性80.21歳、人生わずか50年と言われた時代からすると、夢のような数字です。でも、元気でない人も大勢います。
中小企業の場合、会社が元気になるか、ならないかは、社長次第とも言われています。社長が暗くては、会社の雰囲気もよくならず、社員も暗く沈みがちになります。業績が低迷し社長として苦しくても、努めて元気に振る舞わなければなりません。
社長の元気のもととして、第一に健康があげられます。社長が病気がちでは、考え方も後ろ向きになりがちで、会社に元気を与えることもできません。
「健康であってこそ社長である」と考え、日頃から健康に気を付けましょう。
江戸時代の蘭学者で「解体新書」を著し、85歳まで生きた杉田玄白は、健康・長寿の秘訣として「養生七不可」を残しています。これを参考として、みなさん健康に気をつけて、長生きし、会社を元気に致しましょう!
一、昨日の非は後悔すべからず(昨日の失敗は後悔しないこと)
二、明日の是は慮念すべからず(明日のことは心配しないこと)
三、飲と食とは度を過ごすべからず(食べるのも飲むのも度を過ぎないこと)
四、正物に非(あら)ざれば、苟(いやしく)も食すべからず(変わった食べ物は食べないこと)
五、事なき時は薬を服すべからず(何でもないのにむやみに薬を飲まないこと)
六、壮実を頼んで、房をすごすべからず(元気だからといって無理をしないこと)
七、動作を勤めて、安を好むべからず(楽をせず、適当に運動すること)
いかがですか、できますか?お互いに頑張りましょう!

㈱TKC出版「社長の心得帳」より引用

「部下への言葉は?」 平成26年8月号

経営者は、会社の業績を追及するだけでなく、それを作り上げるエネルギ-とも言える社員の働きがいを常に考えたいものです。働きがいは、社員自身を成長させ、会社を成長させていきます。
孫 正義という人、人の使い方も、先を見る目(時々失敗もあったようだが)も確かなようです。次の言葉は、孫氏が部下に発した言葉の数々です。(プレジデント2014・8・4号より)30年間で、時価総額11兆円企業を築き上げた男の言葉です。
① 取引先では、イエスが7で、ノ-が3にしてくれ!(具体的には、あらゆる指示を数字で表わす人である)
② 常に自分の都合でなく、お客さまの都合で捉えることだ!(お客様の都合で捉えれば複雑な問題でも、簡単になるという理屈)
③ 座して何もしなければ、汗をかくことも、失敗もしないですむが、それは一番の悪だ。とにかく動いてみろ。失敗はOKだ!
(失敗は社長の責任。部下に責任を問わない)
④ おれは、会社を運転するドライバ-だ。バックミラ-に映る景色はわかった。後は、もういい。おまえは、フロントガラスの前に映る景色を見せてくれ!(シナリオがあれば、1000個でも、おれにもってこいと言う)
⑤ 「できない」と「できる」では、どっちが簡単だと思うか。「できる」というのは、100でも1000でも、一万でも、ありとあらゆる方法を
自由に考えて、その中から一つでも、ゴ-ルにたどり着く方法を見つけ出せばいいんだ。おまえは、いま「できない」と言ったが、それは、すべての方法にトライして、仲間を巻き込んで、すべてを検証した結果なのか!(社長の嫌うのは、できないという言葉である)
従業員も働きがいを求めています。顧客に信頼され、頼りにされて、人の役に立っているという実感があることは、大いに働きがいに繋がります。
これにより、従業員の企業に対するロイヤリティ-と士気が高まり、さらに会社が良くなることで、ロイヤルカスタマ-が増加するという好循環に入るのです。
従業員の働きがいのある会社にして行きましょう!ともに成長するために。

「クレ-ム処理は?」 平成26年7月号

お客様から、クレ-ムが入ったとき、皆様は、どんな対応をしていますか?
対応マニュアルを作っていますか?
「クレ-ム対応は、すべての仕事に優先する」という原則を決めておきましょう。
トップや経営幹部の陣頭指揮で、完全解決をめざしましょう!
まず、お客様の指摘に感謝し、
① 誠意を持ってお詫びをする。
② お客様の話を傾聴する。
③ 緊急の善後策を立て、即実行する。
④ 再発防止策を検討し、今後の経営改善につなげる。
という手順が必要でしょう。
マ-シャル・フィ-ルド(アメリカのデパ-ト王)という人は、次の様に言っています。
・店に来て買ってくれる人は、私を支持してくれる。
・文句を言う人は、私に多くを教えてくれる。
・彼らのおかげで、お客をさらに増やすことができる。
・唯一、私を傷つけるのは、不満があるのに黙っている人だ。
そこで、対応マニュアルを作っていない会社は、最初は、簡単でもよいから独自のクレ-ム対応ル-ルを作成し、少しずつ、整備して、マニュアル化することです。
また、起きたクレ-ムと、その解決までの、顛末をしっかり記録し、残しておくことです。
さあ、マニュアルの作成していない方は、さっそく作りましょう!

㈱TKC出版「社長の救急箱」より引用

「計画と実行」 平成26年6月号

相も変わらず昨日と同じ商品を同じ売り方をしていて、「売上が減ったのは不景気のせいだ!」と何もせず、あきらめているバカな経営者になっていませんか。
流行、消費マインド、技術革新、あらゆる要素が、日に日に変わっています。お客さまが欲しくて欲しくてたまらない商品作りのために、知恵を絞り出し、技術を磨くことが必要なのです。
どうすれば、もっと良い商品が作れるだろうか、もっとお客さまに喜んで頂けるサ-ビスはないだろうか?と昨日の成功を否定しながら、自己革新を続けてゆく覚悟が経営者には、求められます。
ただ、苦しくなると「新しいこと」に手をだしたくなりますが、今の商品、今の技術、今の価格で、同業他社とは違うことを探し出し、作りだし、「違うこと」に徹して、お客さまの不満を解消させることが大事なのです。お客さまは、不満のタネをたくさん持っているものなのです。
売上というものは、必ずしも努力に比例して上がるものではありませんが、「覚悟」には、比例するものなのです。
ところで、皆さんは、経営計画を立てていますか?立てても仕方ないと思っていませんか?そもそも経営計画通りに実績が上がっていくくらいなら、苦労はしません。反対に、順調すぎる場合は、経営計画そのものが甘く、ハ-ドルが低すぎる可能性もあるのです。どうせ計画通りには、いかないのだから、計画なんか立てないと、思っている怠慢な経営者になっていませんか。あの故土光敏夫氏も言っています。『計画とは「将来の意思」である。現在から飛躍し、無理があり、実現不可能に見えるものでなくてはならない。現在の延長線上であり、合理的であり、実現可能な計画は、むしろ「予定」と呼ぶべきものであろう』と。また『将来への意思としての計画は、困難を受入れ、困難に挑み、困難に打ち勝つモチ-フを自らのうちにもたねばならない』とも。
計画と実績の差異が生じるからこそ反省し、改善点を見出し、実行に移すという、すなわち、Plan-Do-Check-Actionという好循環サイクルが生まれるのです。経営計画は、狂いが生じて当たり前なのです。勝負は、そこから始まるということを肝に命じておきましょう。

㈱TKC出版「社長の救急箱」より引用

「馬で金儲けしたら!」 平成26年5月号

所得税には、10種類の所得があります。そのうちの一つ、一時所得は、例えば、懸賞の賞金品、生命保険金の満期受取金等がありますが、税法では、他の所得(雑所得を除いて)に当てはまらないものとされ、所得税の基本通達で一時所得が数々例示されています。この通達の中に、「競馬の馬券の払戻金、競輪の車券の払戻金など」とあります。そもそも一時所得の計算は、「総収入金額-その収入を得るために支出した金額-特別控除額(50万円が限度)=一時所得の金額」となります。それに対して、雑所得は、公的年金等の雑所得を除いて、「総収入金額-必要経費=雑所得の金額」となります。つまり一時所得に当てはまると「その収入を得るための直接の費用(馬券でいえば当り馬券)」となりますが、雑所得になると、「その収入を得るために使った直接・間接の費用(馬券でいえば外れ馬券も入る)」となります。では、一時所得と雑所得の区分は、どこでするか? 一時所得に当てはまらないものが雑所得となります。一時所得は、所得の性質が、次のいずれの性質をも有しない一時的な所得としています。つまり、①営利を目的とする継続的行為 ②労務その他役務の対価性 ③資産の譲渡の対価性 を有しないこととなります。
競馬の外れ馬券を巡って、昨年5月、所得税法違反罪に問われた元会社員の判決で、大阪地裁が「営利目的で継続的に購入している」として、必要経費になる(つまり雑所得になる)との判断を示している。しかし、同じことが今回も起こった。
北海道の男性公務員(41)が、札幌国税局の税務調査で競馬の外れ馬券の購入費を経費とは認められず、6年間の競馬による所得約4億円以上の申告漏れを指摘されたことが4月7日分かった。加算税などを含めた追徴税額は男性が得た利益約5億7千万円を上回った。関係者によると男性は2005~’10年、インタ-ネットを利用し、日本競馬会の馬券を毎週購入し、毎年利益を出していたが申告はしていなかったため、国税局の税務調査を受け、所得税法上の雑所得として、外れ馬券も経費に算入、払戻金と購入費の差額約5億7千万円を所得として申告したが、国税局は、国税庁通達規定に従い「一時所得」と認定。「収入を得るために直接かかった金額」として、外れ馬券を除いた当り馬券の購入費だけを経費だと指摘し、約9億8千万円とした。大阪と札幌、同じような事案であるが、大阪地裁の判決は、札幌国税局では、認めていない。「判例」として、拘束力を持つのは、最高裁判決となるからなのか。この男性も、裁判に訴えることになるのでしょうか。

「売掛金回収対策を!」 平成26年4月号

消費税が8%になりました。5%から8%と率にすると6割上がったことになります。従って単純に計算して納付する消費税も、売上が同じでも、従前より6割上がったことになります。さあどうしますか?売上を増やすことばかりに神経を使い、回収が疎かになると、売掛金が増加し、資金繰りの悪化を招きます。ただでさえ、大変な資金繰り、それが消費税を払う時期が来ると、今まで支払っていた消費税も6割増になります。売上ばかりに気を取られるのではなく、売上の結果として出る売掛金の回収に力を注がなければなりません。
「売上」は、買い手にとっても、売り手にとっても「幸せの契り」ではあります。その幸せの売上は、現金の回収をもって完結します。代金が回収出来ない「売上」は価値がないどころか、資金繰りの負担となります。また、タダ同然、むしろ回収の手間とコストを考えればマイナスともなります。
タダの商品やタダのサ-ビス提供は、単なる自己満足に過ぎません。商品やサ-ビスにお金を払って頂いた、お客さまから賛辞を頂戴することこそ、商売の醍醐味と心得なければなりません。
そこで売掛金回収漏れをなくす7つの習慣を身につけましょう!
1.全社一丸となって回収にあたる
2.必ず注文書を発行してもらう
3.納品時には、納品書を発行し、受領書をもらう
4.請求書を間違いなく発行する
5.集金日には、必ず訪問する
6.入金状況を常にチェックし、こまめに連絡をとる
7.定期的に残高確認書を送付する
また、このような手をつくしても回収出来ない場合には、簡易裁判所への支払い督促申立など、法的措置も検討することです。
以上の心得をもって、日常業務に当たることが、結果として消費税対策にも繋がります。

㈱TKC出版「社長の救急箱」引用

「マイホ-ム購入の目安は?」 平成26年3月号

消費税がこの4月から3%アップして8%となる。高い買い物になればなるほど、消費税の負担も増加する。ある人から聞いたのですが、4月から消費税が上がりますので、家賃を上げますと言われたと。あれ、住宅の家賃は非課税なのにおかしいね!と言ったのですが、これは便乗値上げだねってことになった。
それなら、自分で家を建てたらいいじゃないかという話と相成った訳ですが、じゃあ、自分が無理なく買える住宅の価格は、どれくらいなのだろうか?との質問。
そうですね。家を建てるときに悩むところではありますが。
これを知るには、生涯所得から住宅以外に必要な生涯費用を差し引き、さらに、家の税金やリフォ-ムの費用などの維持費、住宅ロ-ンの金利・手数料などの負担も引き算する必要があります。住宅ロ-ンアドバイザ-をやっている淡河範明氏によると、妥当な物件価格は、生涯所得の7.8%だと言っている。
例えば、生涯所得が大卒男性の平均水準である2億909万円(DODA調査による)なら、買える価格は、2200万円となる。この数字は、今の金利水準が続くという前提なので、金利上昇で住宅ロ-ン返済額が増えれば、家計への負担は増すことになる。今の変動金利(0.6~0.7%台)で3000万円を35年返済で借り、仮に8年以内に2%の金利上昇が起きると、フラット35を利用した場合に比べて、最大500万円余分にかかる。家の価格を考えるときは、月々の返済額だけでなく、ト-タルコストも検証する必要があるということだ。
こんな話をすると、質問の主、めんどうくさい!もう買うのやめた!と。それにしても、生涯所得が2億円ちょっとだとすると、ヤンキ-スと契約した田中将大投手は、7年間で161億円、1年で23億円、1ケ月で2億円、1ケ月分と1生涯と同じとは、ちょっと複雑な心境になりますが。でも、まあ、がんばれ!マ-君!と応援しますかね。

「個人保証の行方は?」 平成26年2月号

以前から再三に渡り、お伝えしております、個人保証について、その経過を報告します。
銀行等が中小企業へ融資する際の個人保証の制度改正を巡り、引き受け側の自発的な意思が確認できれば、経営者以外にも保証を認める方向となったようだ。民法改正を検討する法務省が法制審議会の民法(債権関係)部会に素案を示し、ほぼ同意を得た。経営者に限定すると資金繰りや起業への影響が大きいとの懸念に配慮し、厳格な条件を満たせば例外を認めることとした。もともとは、契約ル-ルなどについて詳しくない経営者の家族らが保証人となり、高額な借金を背負って生活破綻に追い込まれる事態などが、多くみられ、社会問題ともなっていた。そこで、当時の亀井静香金融相が、この事態を防ぐとの発言により、検討されてきたものでした。(256号:22年1月号)
ただ、個人保証は、不動産など担保が不十分な中小企業の信用力を補い、資金調達のコストを下げるのに役立っている面もある。このため、対象を一定の支払能力が見込める個人に限定し、資金繰りの悪化などを懸念する中小企業側の要望との融和を図る方向となったという訳である。
つまり、保証を自ら進んで引き受ける(?)意思を確認できた個人に限り、例外的に保証人になることを認めたのです。直接の資金提供でなく保証人となって第三者の起業を支援する投資家らを想定しています。意思確認は公正証書の活用を求めるなど厳格な手続きを設け、法の趣旨を逸脱した拡大解釈の防止につなげる。
ただ、法務省は事業での借入金への個人保証の対象者について、保証人の範囲は、あくまで①経営者が自社の債務を保証する場合②総議決権の過半数を持つ株主らが引き受ける場合-などしています。即ち、上記個人保証は例外的措置だという訳です。
昨年2月には法制審議会の部会が決めた民法改正要綱の中間試案では、個人保証は経営者に限る(既報295号:25年4月号)との考えを打ち出していたのであるが、中小企業者の要望を踏まえ、例外的に認めることとした。経営者の個人保証を巡っては、中小企業団体や金融機関団体の担当者、有識者らの研究会が昨年12月に「ガイドライン」をまとめた。過大な債務の負担とならないような保証金額の設定、保証契約の締結時に丁寧な説明を尽くすなど、事業者の自主的な対応も進んでいるようです。

「午年に思う!」 平成26年1月号

新年明けましておめでとうございます

昨年の漢字一字は、「輪」でした。私の予想は、全て外れました。さて、今年の景気予想は、どうでしょうか?上向いていくでしょうか?株式市場だけは、活発になっていますが、中小企業にも恩恵が回ってくるでしょうか。上向くことを期待致しましょう。
ところで、今年の干支は、「午=馬」、馬にまつわる「ことわざ」はないかと探してみました。ありました!「驥尾(きび)に付す」。これは、優れた人物のあとに付き従っていれば、自分の能力以上のことが成し遂げられることのたとえです。さしづめ、優れた経営者と付き合い、経営のなんたるかを学ぶことでしょうか。「驥」とは、一日千里を走る名馬のことを言います。
しかし、こんな諺もあります。「竜馬(りゅうめ)の躓き(つまづき)」。優れた人物でも、ときには失敗することがあるというたとえ。あまり優れた経営者とべったりとなっても、ダメということなのでしょうか。また、こうゆう諺もあります。「癖ある馬に能あり」。「一癖あるくらいの者の方が、優れた能力を持っている、または癖のある人間でも、仕事のやらせ方ひとつで役に立つものだということ」ですが、従業員の中に、こうゆう人はいませんか。使い方次第だということになりますが。
また、次のような諺もあります。「痩せ馬の道急ぎ」。痩せている馬に限って、せかせかと道を急ぐものであることから、才能の乏しいものほど功名を急ぐものだということ。気を付けたいものですね。
やせがまんという意味では、「空馬(からうま)に怪我なし」という諺があります。これは、荷物も人も乗せていない馬は、損をすることがないということから、お金を持っていないものは、それ以上の損はしないという意味だが、現代では、お金がなくても、借金して、さらに損をするということもありますが。
ほかにも、有名な諺は、たくさんあります。等々です。
午年、いい年になることを祈りつつ・・・・・。

「自社の脅威と弱みは!」 平成25年12月号

今年の新語・流行語大賞が決定される月となりました。経済では、「アベノミクス」、「三本の矢」か、ドラマの「じぇ・じぇ・じぇ」、「倍返し!」か、オリンピックの「お・も・て・な・し」か、ほかに「今でしょ!」、「PM2.5」か?また漢字一字では、昨年は、オリンピック年で「金」でしたが、今年はなんでしょうか。こちらも経済で言えば、消費税増税の「増」か、三本の矢の「矢」か、また食の虚偽表示もポロポロ、「偽」か。自然現象で言えば、今年は竜巻が異常に多かった年だったが「巻」か、また台風による被害も各地で起こった。まさに「災」だが。「偽」と「災」は以前出たが・・・。
ところで、天気予報では、今年は「ただちに命を守る行動をとってください」というフレ-ズが多く聞かれた。まさに50年、100年に一度「今までに経験のしたことのない豪雨」とか。台風26号は、10年に一度だとか。しかし、人間、なかなか経験していないことは、すぐには行動に移せないものだ。ほんの小さな出来事に出合った時でもだ。いやな胸騒ぎを感じつつも、きっと大丈夫だろうと、安易な期待感から無視してしまい、変化を嫌い惰性の中に安住してしまう。経営においてもしかりだ。事業を行う者にとって重要なことは「すでに起こった未来」を冷静に感情に流されず、確認することであり、「すでに起こった未来」を機会(チャンス)として、利用することが必要だ。
幸運と機会、そしてその破滅は、人間のあらゆる努力にかかわらず作用するように、事業にも影響を与える。しかし、幸運が事業を作ることはしない。繁栄と成長は、そのための機会を組織的に発見し、可能性を開拓しようと努める企業にだけ訪れる。自社の危険と弱みは、事業機会を発見すべき場所を示しており、過去の成功体験にその答えはないと、ドラッカ-博士は指摘し、三つの質問で問いかけている。
①会社の事業が弱体化している制約や制限は何か
②事業のバランスが欠けているところは何処か
③恐れていること、脅威と見ていること、それをどうすれば機会として利用できるか
傷口に塩を擦り込むような苦痛と惰性からの脱却が求められる作業ではあるが、変化の中で生き延びるには、やらなければなるまい。目の前が豪雨ではなく、ほんの小さな事象であってもである。そう感じるのですが、如何ですか?

「社長に求められる条件とは?」 平成25年11月号

会社を経営していくことは、大変なことです。初代、二代目、そして三代目へと、企業は永遠に続くと考えている経営者の方は、まさか居るとは思いませんが。二代目、三代目に引き継ぐとき、どんな基準で決めているのでしょうか?自分は年取ったから、そろそろ息子にとか、しんどくなったから、息子よ、お前やれ!とか、簡単な理由で、引き継がせていませんか。会社経営は、そんなに甘いものではないことを知っているはずなんですが・・・。それでは、社長に求められる条件とは、いったい何でしょうか。
1.知性と先見性 2.決断力 3.経営管理能力 4.リ-ダ-シップが必要となりますが、そう難しいものではありません。知識は、学ぶことで手に入ります。決断力や経営管理能力も訓練で補えるでしょう。リ-ダ-シップ、これは、どんな人にも備わっている、その人の個性によって作られていきます。ですから、その人らしいリ-ダ-シップの取り方をすればよいのです。そう考えると、簡単じゃないかと思われるでしょう。でも、これらを意識して、学び、訓練し、培っているでしょうか。この4つの条件を、それぞれ当てはめて、観察してみて下さい。
次のような光景を見たことはありませんか。お客様の顔さえ見ずに、黙々とキ-を叩くレジ係、ニコリともしない映画館のチケット係、ツンケンとした駅の売店の女性、ワンパタ-ンのマニュアル対応を繰り返すウエイトレス・・・等々。お客様は、気分が悪くなります。しかし、これは従業員の問題でしょうか?社長が従業員に「業務マニュアル」しか教えていないからではないでしょうか?レジのキ-を間違えず叩くこと!言われた枚数のチケットを切ること!料理の注文を正しく受けること!これらは仕事における「顧客との接点」であり、「仕事の目的」ではありません。真の仕事の目的は、「顧客との接点」を通して、顧客を会社やお店の「優良な顧客」としてランクアップさせること、即ち「顧客を創造する」ことなのです。このことをきちんと、従業員に伝えることこそ、社長の仕事なのです。「わが社の商いは、社会の役に立っているのだろうか」-と、いつも自問自答してみて下さい。日常の心がけが、段々と社長になる資格に、ランクアップしていくはずです。

「㈱TKC出版:社長心得帳」より引用

「抵当権と根抵当権の違いとは?」 平成25年10月号

抵当権とは、債権者が金銭債権の回収を確実に確保すべく債権者あるいは第三者の不動産【民法上の抵当権が設定できる物は、原則として土地と建物の不動産に限定されていますが、最近は、特別法をもとに一部の動産(自動車や航空機等)にも抵当権の設定が認められる場合があります】を担保とすることで、金銭の回収が不可能になったときに、担保不動産から優先的に弁済を受ける権利のことをいいます。(民法369条1項に規定)
また、根抵当権は、抵当権の一種で民法398条の2の1項に規定されています。抵当権との一番の違いは、どこかというと、抵当権の特色である「附従性」が認められないということです。通常の抵当権であれば、担保されている債権が弁済等の事由により消滅したら、その担保である抵当権も消滅しますが(これを抵当権の「附従性」という)、根抵当権では、そうはなりません。
たとえば、債権者、債務者間で継続的に頻繁に取引がなされる場合を想定してみてください。継続的に発生したり消滅したりする債務を担保するために通常の抵当権を設定しようとすれば、取引のたびに抵当権を設定・消滅しなければならず、非常に面倒で使い勝手が悪いです。そこで、不動産に抵当権を設定すれば、継続的に取引がなされている間は一定の額(これを極度額という)まで、まとめて担保できるようにしたのが、根抵当権です。
たとえば、A銀行がB社に融資をし、B社の不動産に根抵当権が設定されるとします。通常の抵当権では、B社が返済が終わった場合、抵当権が消滅します。しかし、B社がまたA銀行から追加融資を受ける場合、再度抵当権を設定しなければなりません。そこで一定の金額を上限として根抵当権を設定すれば、融資・返済が繰り返されても、その上限の金額までは、抵当権の効力を持ち続けることになり、再度借入する際、抵当権を再度設定する必要がなくなるわけです。
簡単に言うと、抵当権は債権の消滅とともに抵当権も消滅しますが、根抵当権は、一定の範囲で不特定の債権を担保し、債権が消滅しても、抵当権は消滅しません。前者は、住宅ロ-ンなどに利用され、後者は、通常の継続的な取引に利用されているわけです。

「消費税の経過措置」 平成25年9月号

消費税率が、来年4月1日から5%より8%に引き上げられる(予定?)ことから、その経過措置として、いろいろのケ-スについて、国税局のホ-ムペ-ジでは、Q&A形式で、紹介されています。詳しくは、それを見て頂きたいのですが、ここでは、特に注意すべき点について、掲げてみたいと思います。

1.工事の請負等に関する経過措置
①工事(製造も含みます)の請負に係る契約(建築はもちろん、測量、地質調査、工事の施工に関する調査、企画、立案及び監理並びに設計、映画の制作、ソフトウェアの開発、その他の請負に係る契約)で②仕事の完成に長期間を要し、かつ③当該仕事の目的物の引き渡しが、一括して行われることとされているもののうち、④当該契約に係る仕事の内容につき、相手方の注文が付されているもの、については、指定日(平成25年10月1日)の前日(平成25年9月30日)までに、契約していれば、8%に引き上げられる(予定)平成26年4月1日以降に着工し、完成した工事については、旧税率5%が適用される。ただ、5%ですむことばかりに気をとられますと、平成26年4月1日以降に、その工事の材料費等が、上昇した場合は、思ったほどの利益が出ないという結果にもなり兼ねません。5%を宣伝し、工事を多く契約するのも結構ですが、工事原価の上昇の可能性のあることも念頭に入れて、契約を行いましょう。

2.資産の貸付に係る経過措置
この具体的な例として、家賃で言いますと平成8年10月1日から今回の指定日の前日(25年9月30日)までの間に新たに締結した賃貸契約書に基づき、施行日(26.4.1)前から引き続き、その契約に係る家賃が発生している場合は、旧税率5%を適用するというものです。ただ、家賃の場合は、条件があり、①貸付の期間と対価の額が定められており、②貸主が事情の変更その他の理由により対価の額の変更を求めることができる旨の定めがないこと、つまり値上規定等がないことなので、実際には、身内ならともかく、このような契約は、しないでしょうから、このケ-スは、多くないでしょう。但し、以前から契約している賃貸契約で、自動更新となっている場合は、指定日(25.9.30)の前日までに自動更新日が到来していれば、次の更新日までは、旧税率が適用されます。また、身内つまり自社に社長等が貸付事業用資産がある場合は、逆に経過措置を使わず、8%を適用して、仕入税額を多く控除した方が有利な場合もあります。勿論貸す側は、免税事業者に、限りますが。

「感 知 力」 平成25年8月号

参議院選挙、予想どおり、自民党の圧勝で幕を閉じましたが、なにか、極端から極端へと動く、この日本人の心の変化、怖い気がします。
それは、それとして今回は、話を変え、「感知力」について、考えてみようと思います。
あの世界初の編み機を次々と生み出す、我、和歌山の企業である島精機製作所、その新入社員採用の面接が、ちょっとユニ-クだという。面接時に「ちょっと立って、くるりと一回りして下さい」とお願いし、そのあと「何か感じましたか?」と尋ねるという。つまりは、応募者の感知力を試しているのだ。つまり、「一回りする一秒の間に、何も感じなかったらゼロ。ゼロに何を掛けてもゼロ。たとえ、一秒でも何かを感じる感性が欲しい。感じなければ、一生何もなく終わってしまう」。「五感で感じたことが、第六感(閃き)に、ゆきつく」と島正博社長は、この面接の意義を強調している。
それでは、どうすれば感知力を磨くことが出来るのか?ということになる。『何より大切なのは、日常生活において「観察」する癖を身につけること。また、観察とは意識して見る、すなわち「観る」ということだ。常にアンテナを高くして、周りの事象や変化に目を凝らす。周囲の事象や変化に気づくことが「感じる」ということである』と遠藤功氏(早稲田大学ビジネススク-ル教授)は説いている。
具体的には、観察対象を変えることによって、新たな刺激を得る。通勤、通学で同じ道を通らない。いつも降りる駅のひとつ手前やひとつ先で降りて歩く。電車でなくバスに乗ることもする。こうした行動は、異なる環境に身を置くことで、異なる観察対象と出会い、異なる刺激を得ることが出来る。  (プレジデント2013.7.15号より引用)
さあ、街に出て観察してみよう!街には、感知力を鍛えるための材料は、数多く転がっているのだ。
スマホや漫画本ばかり、眺めていては、感知力は養えない。もっと、目を外に、周囲に向けようではありませんか!

「先の先を読む」 平成25年7月号

「アベノミクス」も、このところ、怪しくはなってきましたが、しかし、景気は良くなると、感じている人も多いと思いますが、中小企業は、そんなに甘くはない。まだまだ大変な時期は続きそうだ。そこで、樋口武男著(現大和ハウス工業㈱取締役会長)の「先の先を読め!」から、経営のヒントを探ってみよう。
樋口武男氏は、その大和ハウス工業㈱の創業者・石橋信夫(故人)氏を人生の師と仰ぎ、その人の下で、経営のなんたるかを学んできた人である。
まず、事業のいのちは‘カン’だという。つまり‘ひらめき’であり、そこから理論があとからついてくるというのだ。とはいえ、カンは、自分の長年の経験から生まれることが多いともいう。以下箇条書にて、諸説を記してみよう。

(1)新事業を行うときの手順は、こうだ。①第六感で着想する②理論で練り上げる③数字で検討する④市場調査で分析し⑤いけるとなったら、テストケ-スを経て⑥ノウハウをつかんで実施に移す、ことだ。「カン」は当てずっぽうとは違い、直観力であり、それが事業には絶対必要で、その直観力は、時の運も呼び込むのだと。

(2)スピ-ドこそ最大のサ-ビス
「時は金なり」で、物事を仕上げる期間が短く出来るということは、先方にとっても、当方にとっても得となる。工期の短縮を図ること。スピ-ドは、人の回転を速め、資本の回転を速め、コストを下げることにつながる。プレハブ工法にも当てはまる。

(3)人に嫌がられるのが、イヤな者は、経営者になるな
誰しも“いい人”と見られたいのが、人情だが、温かいだけの“情の人”は部下や取引先から真の尊敬は、得られない。自分を良く見せたいと思っていると、土壇場の決断を失敗する。真のトップたる者は、怨嗟(えんさ)と孤独に耐える強い心を持つことが必要だ。

(4)経営者の心を心とせよ
役員であろうと、新入社員であろうと、全社員が「経営者と同じ心」を持って仕事しなければならない。企業は永遠に続かなければならない。その為には、常に経営者の心で何事も考えなければならない。

「三本の矢」 平成25年6月号

このところ、株高と円安が、少し不安定になっていますが、と言っても以前に比べれば。株式市場も、いい傾向にはあります。
そもそもの原因は、「アベノミクス」という、安倍首相が打ち出した、経済政策である。アベノミクスを構成する三つの経済政策が「三本の矢」という言葉で表現されている。
「三本の矢」とは、毛利元就が三人の息子に言った教えに由来している。即ち、一本の矢では、簡単に折れるが、三本重ねると、容易に折れないので、三人は、共に結束すべしということだった。
安倍首相の言う、第一の矢である「大胆な金融政策」は、白川前日銀総裁から黒田日銀総裁に交替することによって、未曾有の金融緩和と2%の物価上昇率を掲げた。あのバブル期でも2%の物価上昇はなかったというのだが・・・・。第二の矢「機動的な財政政策」、これは1月に平成24年度補正予算に緊急経済政策を盛り込んで実施することを閣議決定したところから始っている。その緊急経済政策は、総額で10.3兆円規模で、平成25年度予算の前倒しも含めた15ケ月予算として財政支出を行うものだ。
最後の第三の矢である「民間投資を喚起する成長戦略」であるが、日本経済の長期低迷の一つの理由に、旧態依然とした経済構造の中で、生産性が上昇せず、日本国内の生産物の国際競争力が低下したことにある。この国際競争力を高めるには、これ以上の物価引き下げでは、企業の利潤が縮小するだけなので、生産性上昇が必要となる。円安も国際競争力に寄与するが、表立っては、いいにくい。そこで法人税率引き下げも含め、規制緩和による構造改革に頼らざるを得なくなっている。この最後の矢である、「民間投資を喚起する成長戦略」が一番難しい。文字通り、民間の設備投資が増加し、規制緩和などの成長戦略で、日本経済全体の生産性が高まれば、企業利潤が増加、雇用の増大、給与のアップとなるのだが、そううまくいくかどうか、疑問視する声もある。
アベノミクスの「三本の矢」の経済政策は、予想であり、実現されていないものの、実現されることを期待して、市場は、株価上昇となっている。もし、実現しないと、その失望も大きく、大きな反動が起こる可能性もある。
危ない舵取りが、これからも安倍首相には、ついて廻る。

「プレジデント20136.3号より引用」

「ブス25箇条」 平成25年5月号

㈱TKC出版の「元気手帳3」に次のような記事が載っていましたので、今回は、この記事を掲載させて頂きます。
宝塚歌劇団の新人も、この4月入団いたしました。彼女達のいる歌劇団の舞台裏には、次のような張り紙が貼られているそうです。
ここに出てくる「ブスは『顔』じゃなく『心』の問題」と伝えているようです。

1.笑顔がない
2.お礼を言わない
3.「おいしい」と言わない
4.目が輝いていない
5.精気がない
6.いつも口がへの字形をしている
7.自信がない
8.希望や信念がない
9.自分がブスであることを知らない
10.声が小さくイジケている
11.自分が正しいと信じ込んでいる
12.グチをこぼす
13.他人を恨む
14.責任転嫁がうまい
15.いつも周囲が悪いと思っている
16.他人に嫉妬する
17.他人に尽くさない
18.他人を信じない
19.謙虚さが無く傲慢である
20.人のアドバイスや忠告を受け入れない
21.何でもないことに傷つく
22.悲観的に物事を考える
23.問題意識を持っていない
24.存在自体が周囲を暗くする
25.人生においても仕事においても意欲がない


いかがですか!いくつ、あなたは当てはまりますか?
多いほど、心のブスがひどいということでしょうか。

「再度登場!保証人制度」 平成25年4月号

第253号では、連帯保証人の怖さ、そして第256号(22年1月号)では、当時の国民新党の亀井代表が、連帯保証人制度について、金融庁独自で検討するとした結果、第275号(23年8月号)では、「経営者以外の第三者の個人保証を求めないことを原則とする」とした、ことを記しました。
そして、いよいよ、法として、改正作業に入っているのが、民法改正であります。
法制審議会が進める民法の契約ル-ル見直し作業では、保証人の保護を強化するため、民法(債権関係)部会が2月26日に決定した中間試案では、「金融機関が中小企業に融資する際に求める個人保証は経営者に限る」ことを提示した。
これに対し、全国銀行協会は、保証人保護の必要性は認めつつも、「銀行は中小企業の資金力を把握しきれない。保証がなければ、貸し倒れリスクを避けるために高い金利で融資すしかなくなる」と主張している。保証は、経営規律や財務情報の信頼性に問題(注)があるためだ、という見方が根強くある。
実際、中小企業が資金を借りるハ-ドルは高い。金融機関は通常、不動産などの担保を求めるが、目ぼしい不動産がない場合が多く、個人保証に頼らざるを得ないのが原状である。この保証契約は、中小企業の信用力が不十分な場合、信用補完の一環として金融機関が経営者などと結ぶ。そして、中小企業が返済できなければ、保証人が肩代わりするというシステムである。個人保証のうち、社長など自ら経営する会社の保証人となる経営者保証にについて、本来は依存すべきではない。というのも、事業承継の障害となったり、起業の意欲を妨げたりするからだ。しかし、全面禁止すると現状では貸し付けを受けにくくなり、中小零細企業の円滑な資金調達に支障が出る恐れがある。
これらを踏まえての試案として出したのが冒頭の「個人保証は経営者に限る」である。
民法の改正だけでは、保証人保護などは強化できても中小零細企業の資金繰りまでは十分に手当てできない。融資については、金融機関も中小企業の育成を支えることで金利を得ているという基本姿勢が大切なのではなかろうか。

「日経3・25号引用」

(注)この信用の補完として、TKCシステムのFX2利用と、決算時における『デ-タ処理実績証明書』及び『記帳適時性証明書[会計帳簿作成の適時性(会社法第432条)と電子申告に関する証明書』です。

「万物の霊長は」 平成25年3月号

「中国海軍、海上自衛隊護衛艦に火器管制レ-ダ-を照射!」と去る2月5日に、小野寺防衛相が発表した。庶民には、耳馴れない言葉「火器管制レ-ダ-」って何?と思った。一歩間違えれば、戦闘になるかも知れなかったとのこと、物騒なことである。日本が中国に同様なことをすれば、即、戦闘か、中国が米国にしても、しかりか?だが、日本は、そうはならなかった。グッと我慢の子であった。
新年早々の1月8日の「天声人語」に、次のような一文があった。
『昔、ある高僧のところへ年始に来た男が、何か書いて下さいと頼んだ。僧はさらさらと「親死に、子死に、孫死ぬ」と書きつけた。男が怒ると僧は静かに「親が死んでから子が死ぬ、子が死んでから孫が死ぬのがいいので、逆になったら大変なことだ」と。男は納得して大事に持ち帰ったとか。この言葉は、国語学の故金田一春彦さんが書いたものだ。』と紹介してあった。
しかし、その逆を招く最たるもの、それは、戦火だとも。「平和な時には子が父の葬(とむら)いをする。しかし戦いとなれば父が子を葬らわねばならない」。これも古代の史家ヘロドトスの書中にあるという。
軍事の衝突は、しばしば、たった一発の銃声から始まることもある。膨大な命を奪った第一次世界大戦も、きっかけは、オ-ストリア・ハンガリ-帝国の皇位継承者がサラエボで暗殺されたことから始まった。そして、今でも、その愚かな戦闘は、この地球上の多くの地域で起こっている。「シリア」しかり、「マリ」しかりだ。
中国海軍は、その愚かな戦いを「尖閣諸島」だけのために、やろうとしているのだろうか。たかが島の為だけにといえば語弊はあるが、戦争となれば、どれくらいの人が犠牲になるか、そんなことまでして、奪う価値があるのだろうか。島と意地だけのために。
本当に人間は、万物の霊長とは言うが、万物の中で、ひょっとしたら一番愚かな動物なのかもしれない。その意味では、中国の挑発に乗らない日本の行動は、世界人類の中の霊長かも知れない。それにしても、中国の辞書には、「謝罪」という語句はないようだ。
どの国、島々も、宇宙から見ると地球一つでしかない。世界の指導者すべて、宇宙へ出て、そして地球を見てほしいものである。・・・地球は青かったかな・・・・

「アベノミクス」 平成25年2月号

「アベノミクス」という言葉が、新聞紙上やテレビなどで、取り上げられている。
安倍政権が、「2%物価上昇率目標と日銀と一体となった大胆な金融緩和」を掲げ、大番振る舞いの補正予算を編成し、また民主党政権化でスタ-トした13年度予算編成も抜本的に見直そうとしています。この方針に、市場は、すぐ反応した。円が急落し、70円台から一気に91円台になった。株価も、日経平均9,000円前後をうろうろしていたものから、これも一気に1万円を突破し、11,000円を超えた。(1月30日現在)
今まで、株で損をしていた人々にも、顔に笑みが出てきた。心の余裕が出てきたのだろうか。損失が減り、プラスに自己所有の株式が転換し始めたからだ。「お札を刷れば簡単に、インフレになるのに!」とは、民主党政権時にも、言われていたが、なぜか民主党はしなかった。給料安の物価高、金利上昇の懸念もあったからだろうか。円が逆に天井知らずに安くなっても、それはそれで困る。輸入品が高騰し、物価バランスが崩れてしまう。だが、過去1ドル110円台だった頃からすると、90円でも、まだ高いのだが、韓国も、そしてドイツも警戒と批判の声がそろりと上がり始めた。ウォン安で、日本を圧倒し、いい目をしてきた韓国であるが、ウォン高になると、貿易で打撃を受ける羽目になるからか。
しかし、安倍首相は、7月に予定されている参院選を意識し、景気回復を最重要課題としている。今から6年前といえば、安倍晋三氏が首相で、自民党を率いていたが、この時の失政で、自民党は、参院選で過半数割れの大敗を喫した。この汚名返上で、6年前の参院選で自らが引き起こした過半数割れを、取り戻したい一心である。
安倍首相の思惑はどうあれ、国民は、もう長い不景気に、うんざりしている。日本だけではない。世界も同様だ。日米欧の金融緩和は、カネ余りの期待からか、1月29日には、NY株も、5年ぶりの高値を記録した。世界全体が不景気にうんざりしているのだ。
景気回復を期待しているのは、安倍首相だけでなく、国民みんなの思いである。ただ「安倍首相が唱えるアベノミクスは、20世紀の古いマクロ経済理論に基づくもので、しかも日本全体を対象とした中央集権モデルのため、日本経済は反転しなく、よくなる可能性はゼロだ」と切り捨てるのは、大前研一氏だ。(プレジデント2.4号)野田元首相が言っていた元にもどる古い政治なのかも知れないが、とにかく国民はなんでもいい、景気を良くしてほしいのだ。ただ7月までの景気回復期待の気分だけに終っては何にもならない。本当に国民みんなに行き渡る真の景気回復を期待したいし、そうなることを祈りたい!


「新年に思うこと」 平成25年1月号

新年明けましておめでとうございます

昨年の漢字一字は、「金」でしたが、オリンピックイヤ-だったからでしょうか?
「金(かね)」に縁のない庶民にとっては、どうなんでしょう。せめて、自分自身、この1年がんばった。自分自身の心に「金メダル」を、ご褒美として、あげよう!って思うくらいかな。
ところで、昨年末に、行われた衆議院選挙。二大政党制にと、大義名分を掲げて、小選挙区制にした、張本人の小沢一郎氏、その小選挙区制で、「未来の党」も惨敗した。自民党が、294議席の獲得となった。前回の選挙は、民主党の圧勝、その前は、自民党の小泉郵政選挙での圧勝、そして今回は、またしても自民党の圧勝となった。極端から極端への政治の変化。民意は、こうも極端なのか?いや、そうではない。「小選挙区制」の弊害だとマスコミは言う。1万票のうち、4700票で当選すると、あとの5300票は、死票(今回の死票率は53%)になってしまう。こんな制度でいいのかどうか、検討してもいいのではないかと思うのだが、圧勝した自民党には、無理な話なのだろうか。
民主党は、小沢一郎と鳩山由紀夫に、(もう一人いるが)振り廻された感がする。そして、未来の党も、小沢一郎によって分裂となった。
明治時代に、毒舌の評論で鳴らした斎藤緑雨は、その警句の一つに、次のような言葉がある。
「無邪気は愛すべく、無責任は憎むべし。されど無邪気は、無責任の一種なり」と一世紀も前の言葉だが、鳩山さんの言動を突いているようだとは、2012年11月22日の朝日新聞の「天声人語」の言葉。この無責任さで、民主党は、惨敗してしまった。57議席では、二大政党には、ほど遠い。
景気と外交それと原発に力を注いで欲しいものだが、何せ、危うさの漂う「安倍自民党」二度と「避」なる漢字一字が、今年の一字にならないように願いたいものです。
新年早々、嘆き節となりましたが、とりあえずは「安倍自民党」の手腕に期待して、今年は、景気が上向き、中国、韓国とも仲良くなれる政治を期待しようではありませんか。

「食べ方マナ-:そのⅡ」 平成24年12月号

これから、年末、年始にかけて懇親会も多いでしょうから、前月号に続いて、そのⅡとして、
食べ方マナ-(洋食編)を、質問形式で、やってみましょう。いくつ正解かな?

Q1.立食パ-ティ-のとき、皿とグラスを左手に同時に持ってもよい。
Q2.パンに肉汁やソ-スをつけて食べてもよい。
Q3.ワイングラスは、滑らないように手のひら全体で持つのがマナ-。
Q4.バッグを椅子の背側に置けないときは、膝の上に置く。
Q5.食事後、フォ-クは背を上に向けてナイフと揃える。
Q6.ワインを注いでもらうときは、グラスは両手で持ち上げる。
Q7.パンを手で細かくちぎればス-プの中に入れて食べてもよい。
Q8.ナイフやフォ-クを落としたら、自分で素早く拾って交換してもらう。
Q9.ス-プが残り少なくなってきたら、カップの奥を持ち上げ、手前にス-プをためて、スプ-ンで音を立てずに飲む。
Q10.食べ終わって席を立つときは、ナプキンをテ-ブルの左側にキチンと、たたんで置くのがマナ-。

解答・解説
A1.○ お皿、グラスなどは全て左手で持ち、右手は握手をするなどのために空ける。
A2.○ ただし、パンでお皿の汁を拭くのはNGです。
A3.× 折角のワインが温まらないよう、ワイングラスは片手で脚の部分を持つ。
A4.× 食事中、バッグは椅子の背側か右の床に置く。テ-ブルや膝に置くのはNG。
A5.× 食事中はフォ-クの背は上向きに置きますが、食後は下向きにします。
A6.× ワインは卓上に置いたまま注いでもらうのがマナ-です。
A7.× パンをス-プに入れて食べるのはマナ-違反です。
A8.× 自分で拾うのはマナ-違反とされています。係の人を呼んで交換をお願いします。
A9.× カップの左手前を持ち上げて、右奥にス-プをためるのが基本的なマナ-です。
A10.× 使用済みとわかるよう軽くたたむ程度にします。あまり綺麗にたたむと「料理やサ-ビスに不満がある」という意味になります。

【TKC出版「マナ-手帳」より引用】

「タブ-とマナ-」 平成24年11月号

人間社会、仕事のうえでも、お付き合いのうえでも、守っていきたい日常のマナ-が、あるものです。今回は、ビジネスでの、名刺交換のときのタブ-と、食事のときのマナ-について、述べてみたいと思います。

【㈱TKC出版「マナ-手帳」より引用】

Ⅰ.名刺交換のタブ-

  1. 汚れたり、端が折れている名刺を相手に渡す
  2. 受け取った名刺の端をつまんだり、指でもてあそぶ
  3. 受け取った名刺を机などに投げ出す
  4. 受け取った名刺をよく見ずに、すぐしまう
  5. 一度しまった名刺を何度も取り出して見る
  6. その場で名刺に何か書き込む(相手の携帯番号、メ-ルアドレスは可)
  7. いただいた名刺を置き忘れて帰る

Ⅱ.食べ方マナ-(和食編)
美味しく正しく食べるのは、料理人に対してのマナ-でもあります。会席料理で出される料理の順に食べ方をチェックしてみましょう。
  1. 前 菜:食べ方は三種盛りの場合、左から右に向かって薄味→濃い味で盛られます。
    左、右、真ん中の順に食べるのが基本です。
  2. 吸い物:外したフタは盆の外に裏返しておきますが、元に戻すときに裏返して本体を重ねるのはNGです。
  3. 刺 身:白身(薄味)から赤身(濃い味)の順に食べます。ワサビは刺身に直接つけても、
    醤油に溶かしてもOKです。
  4. 焼き物:魚を裏返すのは「ものごとがひっくり返る」として非常に縁起が悪いとされているので、
    注意しましょう。
  5. 煮 物:滑るからといって里芋などを箸で刺すのはもってのほか。また、食べかけのものを器に残すのも厳禁です。
  6. 揚げ物:天つゆは先に少しだけで、つゆの中に全体を浸してしまうと揚げたての良さが損なわれます。
  7. 蒸し物:茶碗蒸しは熱くても息を吹きかけて冷ましたりしないこと。
  8. 酢の物:器を両手で持ち上げ、残った汁を飲んでも構いません。
    冷たいものは冷たいうちに食べるのが大切なマナ-です。
  9. ご 飯:おかわりは両手で受け取り、いったん置きます。そのまま食べ始めるのは「受け食い」といい、
    マナ-違反とされています。
  10. 果 物:通常、直接手でもって食べますが楊枝など出されれば、それを使います。

「会社の書類保存期限は?」 平成24年10月号

会社で、この書類は、何年保存しておけばいいんだろう?とよく聞かれます。そこで、今回は、その疑問に答えてみようと思います。
Ⅰ.まず、永久に保存しておかなければ不便というか、法律で何年とは、規定されていませんが、保存が必要なものは以下のとおりです。
①定款、株主名簿、社債原簿等
②登記済証(権利証)など登記、訴訟関係書類
③官公署への提出文書、官公署からの許可書、認可書、通達などの重要書類
Ⅱ.30年保存を要するもの
①クロム酸等の電気中における濃度の定期測定記録
②放射線業務従事者の線量の測定結果の記録
Ⅲ.10年保存を要するもの
①株主総会議事録(本店備え置き分。支店は、その謄本を5年保存)
②取締役会議事録、監査役会議事録
③計算書類および附属明細書(貸借対照表、損益計算書、株主資本等計算書、個別注記表)
④会計帳簿および事業に関する重要書類(総勘定元帳、各種補助簿、株主台帳等)
   以上は会社法上、規定されているもの
Ⅳ.7年保存を要するもの
①取引に関する帳簿(仕訳帳、現金出納帳、固定資産台帳、売掛帳、買掛帳など)
②決算に関して作成された書類(棚卸表など、上記Ⅲ④も含まれるが会社法で10年保存が義務づけられている)
③現預金の出入に際して作成された書類(領収書、預金通帳、小切手、手形帳控など)
④取引証憑書類(請求書、注文請書、契約書、見積書など)
   以上は、法人税法施行規則に規定されているもの
⑤資産の譲渡等、課税仕入、課税貨物の保税地域からの引取りに関する帳簿
⑥課税仕入等の税額の控除に関する帳簿、請求書等(5年経過後は帳簿または請求書等のいづれかを保存)
   以上、消費税法に規定されているもの
⑦給与所得者の扶養控除等(異動)申告書など (国税通則法に規定)
ほかに、5年、4年、3年、2年、1年保存と、規定されている書類もありますが、以上が主たる会社での保存書類の数々です。

企業実務「ビジネス便利帳」より引用

「人の心に貯金せよ!」 平成24年9月号

去る6月19日に、㈱サンコ-の創業者である角谷勝司氏の講演を拝聴した。当日は、台風4号が紀南地方を駆け抜けた日であった。
独創的で、ユニ-クな商品開発で知られている。NHK「ビジネス新伝説ルソンの壺」で紹介された人物である。
角谷氏の経営の基本にあるのは、母がかけてくれた「人の心に貯金せよ」の言葉である。サンコ-の由来は、「三幸の精神」、三者すなわち、お客様、共に仕事する仲間、そして自社の社員の幸せを願って付けられた社名だとのこと。また会社には、心柱、つまり経営理念がなければ、生き伸びないという。サンコ-の心柱は、「人の心に貯金せよ」であり、①無欲②共生③変化であるという。無欲とは、仕事に打ち込み、純粋に一途に挑んでいく心であり、強い思いを持ち、よそ見をせず、真っ直ぐ前に進んでいく行動である。また第二のキ-ワ-ドは、共生である。ともに生き、共に栄える、共存共栄であり、廻りの人達と協調し、協働することである。つまりは、「三幸の精神」そのものである。自分さえ良ければ、では商売はうまくいかない。協調、協働することが大切だといいます。
最後に変化であるが、時代は、刻々と変化する。過去と現在が違うように、現在と未来も、また大きく違う。時代の変化を見極め、惰性を断ち切り、一人ひとりが考えて行動する「考動」こそが重要と説く。
「朝鮮動乱」時の好景気、「オイルショック」による不況、そして最近では、「リ-マンショック」の経済的混乱・・・その時々の変化を見極め、未来を察知し、変化をチャンスにかえる力を持たねばなりません。また失敗を恐れてはなりません。失敗すらないリスクを恐れては進歩は望めません。失敗から学べることもたくさんあります。失敗を恐れて、何もしなければ、この失敗から学ぶ機会を失くしてしまいます。あれこれ考えて前に進まないのではなく、飛び出し、走り出してみることだと。考えるのは、走りながらでも出来るのです、と。
また、角谷氏は、「人生死ぬまで勉強」だと言っています。
これらの話は、先月号で書いた「スティ-ブ・ジョブズ」氏の生涯現役で「仕事を金儲けの目的にせず、世界を驚かせる製品を作り、世界を作り変えたい」という信念と相通ずるものがあると感じました。

『「ひたむきに生きる」角谷勝司著』より一部引用

「スティ-ブ・ジョブズに学ぶ」 平成24年8月号

スティ-ブ・ジョブズ氏、1976年に、アップルコンピュ-タを創業した人物だ。
1984年に「Macintosh」を発売、その翌年、アップルを追放されたが、ネクスト社を創業し、1986年ジョ-ジ・ル-カスから「ピクサ-」を買収。1996年にアップルに復帰し、1998年には「iMac」を発売、2001年には「iPod」、2007年「iPhone」、2010年には「iPad」を発売した。大金持ちになっても、最初の志を変えなかった男。2011年10月に没するまで、豪邸を建てることもなく、生涯、最前線で働き続けた。
ジョブズ氏は、言っていた。「会社を興したいという人が相談に来る。理由を尋ねると『金儲けがしたい』と返事が返ってくる。だが、こうゆう人には、『やめたほうがいい』とアドバイスをする」。「金儲けが目当てで、会社をはじめて成功した人を見たことがない。」とジョブズ氏は言う。つまりは、ジョブズ氏が成功した理由は、以外だが金儲けを目的にしなかったことだった。「世界を驚かせる製品を作り出し、より良い世界に作り変えていくこと」が目的であったからだ。
また彼は、「私の役割は、才能ある人たちをバックアップすることだ。」と言う。社員のやる気を引き出し、隠れている能力を発揮させるのが管理職や社長の役割だ。そのためには、社員がワクワクするような仕事を与えることが極めて重要なのだと。「Mac」も「iPhone」も困難だが、ワクワクする仕事だった。
ところが、新しいものに手を出せない臆病な社長は、目先の敗戦処理に貴重な人材を浪費してしまう。例えば、今年の6月の株主総会で、日本の9電力会社すべてが、脱原発を否定した。特に関電は、「脱原発は、絶対ない」とまで、言ってのけた。がしかし、今の電力会社が、すべきことは、原発の再稼働を画策することではなく、新しいエネルギ-を開発することだ。そもそも電力会社は、今や日本中から「目の敵」にされていて、社員たちは、後ろめたい思い(?)で仕事をしているであろう。それでは、能力も伸びず、成果も現れない。もし「脱原発」を打ち出し「わが社は、新エネルギ-に挑戦します!」と発表したなら、世の中は、拍手喝采し、応援を始めるだろう。その時、社員のモティベ-ションは一気に高まる。社長がすべきことは、社員を鼓舞し、すばらしい未来に進路を向けることなのだ。そうは思いませんか!

㈱TKC出版「異次元の発想法」より引用

「トップアスリ-ト達の言葉」  平成24年7月号

政局は、ちょっとおかしい?消費税法案は、自民、公明両党の同意により率の引き上げだけは、衆議院通過ですが、使い道は明らかでなく、収入だけ確保とは本末転倒!
それはさておき、今月は、4年に一度のオリンピックも始まりますが、その主役のアスリ-ト達で、トップに立つ者は、自ら体験したことを言葉として残しています。例えば北島康介の「ちょ-気持ちいい!」とか、また14歳の岩崎恭子の「今まで生きてきた中で、一番幸せです。」とかが、印象的な言葉でしたが、以下は、名言を集めてみました。
「失敗したことのない人間は、成功することもない。たゆまざる挑戦が成功とつながるからだ。」 カ-ル・ルイス
(1984年ロスアンゼルス大会100、200m、及び400mリレ-、走り幅跳びの4種目金)
「私は、勝ち続けることで成長したんじゃなく、負けて強くなってきたんです」         吉田 沙保里
(2004年アテネ、2008年北京大会レスリング55㎏級連続金メダル)
「勝者は、決してあきらめない。なぜなら、あきらめる人は、決して勝利しないからだ」    ボブ・マサイサス
(1948年ロンドン、1952年ヘルシンキ大会十種競技連続金メダル)
「成功する人間と、そうじゃない人間の違いは、体力の差でもなく、知識の差でもない。 意志の差だ」 古賀 稔彦
(1992年バルセロナ大会 柔道71㎏級金メダル)
オリンピックだけでなく、以下の有名なアスリ-トの言葉もある。
「努力は必ず報われる。もし、報われない努力があるなら、それはまだ、努力とは呼べない」     王  貞治
(ご存知、プロ野球で数多くの記録を樹立した人。初の国民栄誉賞受賞者)
「そうさ、私は、ラッキ-だったんだ。そして一生懸命、練習すればするほど、ラッキ-は、たくさん起こるものなのさ」
ジャック・ニクラウス

(「帝王」と呼ばれ「史上最高のゴルファ-」とも称されメジャ-通算18勝は歴代最高)

㈱TKC出版「元気手帳⑥」より引用